| ここまで思い切ったランボルギーニの「コンセプトカー」は例を見ない |
新しさを感じさせつつ、随所には過去モデルへのオマージュも
さて、ランボルギーニはミウラやカウンタックなどアイコニックなクルマを過去に発売しており、現代においても明確なデザイン言語を採用しているため多くのデザイナーの注目を引く自動車ブランドのひとつ。
加えて、本来であればオリジナリティを追求すべき立場でもあるチューナーすら「ランボルギーニの純正デザインを模した」エアロパーツやホイールを発売することも少なくはなく、そのパフォーマンスのみではなく、デザイン的にもトップレベルにあると断言してよいかと思います。
そこでカーデザイナーは「ランボルギーニ・リヴィエッタ」を考えた
そして今回、カーデザイナーであるセザール・オリヴィエラ氏が公開したのが「ランボルギーニ・リヴィエッタ」なるレンダリング。
もちろんランボルギーニ公式ではありませんが、同氏は建築業界におけるブルータリズム(装飾性を排除する様式。コンクリート打ちっぱなしのような)をこのコンセプトカーに取り入れており、カウンタックはもちろん、ムルシエラゴ、ディアブロからもインスピレーションを受けている、とのこと。
なお、車体の随所に記される「63」とは、ランボルギーニの創業年である1963年を示すもので、ランボルギーニ自身も好んで用いるシンボルですね。
そしてヘッドライトの「Y」はテルツォ・ミッレニオやシアン風。
ランボルギーニ・リヴィエッタは「過去と未来の融合」
セザール・オリヴィエラ氏によれば「ランボルギーニ・ラヴィエッタは、私が考える未来のランボルギーニの姿であり、ランボルギーニのDNAをあらたしい形で再解釈し、かつシアンなどの最近モデルから取り入れたモダンなデザインのキューとの組み合わせによる未来的なデザインなのです」。
たしかにランボルギーニの過去のデザインが随所に反映されており、サイドウインドウの「ちょっとだけ」開く小窓はカウンタック風であり、リボルバーホイールはブラボーはじめいくつかのモデルに採用された「リボルバー」。
ホイールアーチのカッティングはカウンタック以降継続される、マルチェロ・ガンディーニ特有の形状ですね。
そしてリアセクションの「三角」モチーフのフードについては、もちろんマルチェロ・ガンディーニによる「ストラトス・ゼロ」にインスパイアされたデザインだと思われます(ただし、現代のランボルギーニ風に、各パネルが独立している)。
Cピラー部分は普段閉じていて・・・。
パカっと開くのはムルシエラゴを意識した仕様かと思われます。
リアディフューザーのフィンはチェンテナリオやヴェネーノ、アヴェンタドールへのオマージュかもしれませんね。
一方で「縦三連」テールパイプやグラスルーフなど新しい要素も投入されており、まさに「過去と現在、未来とのコラボレーション」ともいうべき作品に仕上がっています。
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参照:cesar_olivera_latorre(Instagram), CARSCOOPS