|設計者が”EVネイティブ”になればこういった自由な発想のクルマが出てくるのかもしれない |
ボディサイドはランボルギーニ・マルツァルをイメージ
東京在住のドイツ人カーデザイナー、マクシミリアン・シュナイダー氏がランボルギーニ・ズブロン(Laborghini Zubron)なるコンセプトカーを公開。
もちろんこれはデザイナー氏の個人的なプロジェクトであり、ランボルギーニ公式ではありませんが、なかなかに面白い構造を持っていて、ここで紹介してみたいと思います。
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ランボルギーニ・ズブロンはこんなコンセプトカー
公開された画像を見るに、このランボルギーニ・ズブロンは快適なオフローダーを目指したと見え、特筆すべきはシートが「ルーフからの吊り下げ式」となっていて、車体が傾いてもシートの角度は常に地面と並行でいられるようにデザインされていること。
もちろん実際に(画像のように)シートをワイヤーで吊ることはできず、しかし可能な限りこのコンセプトを実現するためのアイデアが盛り込まれています。
一方で車体側はクモのようなグリップを目指しているようですね。
そこから車体のスケッチが制作されてゆきますが、現行のいかなるランボルギーニとも異なるデザインを持ちつつも不思議とランボルギーニっぽくも見えたりします(六角形モチーフを採用しているから?)。
なお、この車体のデザインに際しては「マルツァル」を参考にしているようですね。※たしかにサイドはマルツァルっぽい
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そして様々なデザインが作られ・・・。
最終的にはこういった形に。
車体が傾いたとしてもキャビンを地面と水平に保っていることがわかると思います。
ランボルギーニ・ズブロンは独自の車体構造を採用
そしてこういった室内の安定性を実現するのがこういった車体構造で、これにより車体中央にてキャビンがフロートすることに。
このキャビンを「天吊り状態」にして地面と水平に保つのがキャビン前後に取り付けられたアクティブダンパー。
これが伸縮させることでキャビンの角度を車体の向きに関係なく設定できるわけですね。
ちなみに動力源はこの「ジェネレーター」。
どういった原理なのかは定かではありませんが、これによって(トランスミッションやエキゾーストシステムが不要になり)パッケージングの自由度が増していると考えてよく、そして同様の理論はEVにも当てはめることができ、もしかすると将来のEVには、こういった「ガソリン車では到底実現できないような」自由な発想の構造が採用されたりするのかもしれません。※ただしその実現には、デザイナーがデジタルネイティブならぬ、EVネイティブ世代にならないと無理かもしれない
ランボルギーニ・ズブロン・コンセプトを紹介する動画はこちら
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