| てっきり数台が生産される限定スーパーカーになると考えていたが |
ドライブトレーンはジュリアGTAm仕様、しかしトランスミッションは6速マニュアル
さて、アルファロメオとザガートが予告していた「アルファロメオ ジュリアSWB ザガート」を発表。
文字通りベースはジュリアではあるものの、SWB=ショートホイールベースの名が示すとおりにホイールベースを短縮し、さらには2ドア化、そして後部座席の削除といった大幅な改装が施されています。
なお、搭載されるエンジンはジュリアGTAm仕様となり、トランスミッションは6速マニュアルというハードコアなクルマです。
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デザインのインスピレーションはアルファロメオ各モデルから
このジュリアSWBザガートは非常に特徴的なデザインを持っていて、まずフロントだと”イル・モストロ”アルファロメオSZからインスピレーションを受けたものですが、ヘッドライトはトナーレ以降にアルファロメオが採用する「3ポイントLED」といった最新バージョンへ。
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そしてリアはもちろんTZ(チュボラーレン・ザガート)風のスパっと切り落としたコーダトロンカ(カムバックテール)。
ただしリアディフューザーが上下に「深い」のも現代風なところで、センターエキゾーストにダブルバーティカルフィンが採用されています。
ルーフはもちろんザガート得意の「ダブルバブル」、そしてルーフとリアウインドウとに連続性をもたせるのもまたザガート流。
なお、ザガートは航空機の設計を行っていたことがあり、そのために「軽量、エアロダイナミクス」を重視してきたことで知られますが、このアルファロメオ・ジュリアSWBザガートのボディ表面は「流れるような」美しい面を持っており、それを達成するためにドアハンドルすらも取り払われています(ドアの開閉はBピラーに内蔵されたボタンにて行う)。
ドアミラーは「ドアスキン」マウント。
フロントの盾形グリルはフレームレス、そしてメッシュにはペイントにてアルファロメオのエンブレムが再現されます。
ホイールは「フォーンダイヤル」、しかし極限まで軽量化が追求されているように見え、センターロック構造を採用しているようですね。
ブレーキディスクにはカーボンセラミックが与えられ、ブレーキシステムそのものはジュリアGTAmと同じものだと思われます。
搭載されるエンジンは上述の通りジュリアGTAm仕様の2.9リッターV6ツインターボ、最高出力は540馬力、最大トルクは600Nm。
ただし8速ATのみの設定となるジュリアGTAmとは異なり「6速マニュアル・トランスミッション」を積むところが大きな相違です。
なお、テールパイプは最近流行の「ジェット戦闘機のアフターバーナー風」の内部構造を持ち、カーボンファイバー製のスリーブを持つことから推測するにアクラポヴィッチ製なのかもしれません。
このジュリアSWBザガートについては、一定台数が限定販売されるものではなく、残念ならが「1台限りのワンオフモデル」。
誕生の経緯としては、アルファロメオが「(1921年のティーポG1から数えて)ザガートとのコラボレーション100周年」になにかできないかと考えていたところ、ドイツ人の顧客からワンオフモデル制作の依頼が入り、”それならば”ということでこの特別なモデルが誕生したとアナウンスされています。
その顧客はアルファロメオSZはもちろん、8C8Cコンペティツィオーネ、アストンマーティンとザガートとのコラボモデル、アルファロメオの最新モデルなどを複数台所有しているそうで、ザガートの熱烈なファンということになりそうですね。
ここアレーゼのサーキット「ラ・ピスタ」での撮影を経て、ジュリアSWB ザガートは顧客に引き渡されるそうですが、現時点で価格は明かされておらず、しかし近年のコーチビルドの相場からするに、「億」の大台に載っているのは間違いなさそうです。
アルファロメオ ジュリアSWB ザガートのインテリアはこうなっている
そしてこちらはアルファロメオ ジュリアSWB ザガートのインテリア。
エクステリアに比較すると、ベースとなったジュリアの印象を色濃く残しているように感じますが、美しい仕上げを持つカーボンファイバー、そして上質なレザーによって彩られています。
ボディ外板色同様にグリーンがアクセントとして用いられており、シートバックには「ZAGATO」「Alfaromeo」の刺繍が入り、両者のコラボレーションを祝う仕様に。
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