| 正直、現行アウディTTはもう一度買ってもいいくらい気に入っている |
これだけ優れたクルマが消え去ってしまうのはあまりに惜しい
さて、アウディTTはいくつかの市場にてすでに販売が終了していますが、このたびついに生産そのものが終了し、25年の歴史に幕を閉じる、とのこと。
そして今回、生産終了をしのんで英国市場では「TTファイナル・エディション」が投入されるとアナウンスされており、しかし現時点では他の市場での販売については発表されていない状態です。
初代アウディTTはあまりに衝撃的なクルマだった
初代アウディTTは1995年にプロトタイプスタディとして初めて世界に公開され、その際にはメディアはじめ市場からの圧倒的な好反応によって1998年に市販が決定され、コンセプトからわずかなスタイリングの変更を行ったのみにて販売が開始されています。
デザインを行ったのはペーター・シュライヤーで、ポルシェ在籍中にこのデザイン案を上司に提案するもボツになり、その後アウディに移籍した後にプレゼンしたところ一発で採用になったと言われていますね(ペーター・シュライヤーはその才能を高く買われ、キアにスカウトされて社長にまで上り詰めている)。
フルモデルチェンジ版となる2代目TTは2006年に発表されており、こちらはオールアルミの専用プラットフォームを持つという贅沢なモデルであり、この後の3代目TTとあわせて乗り継いだぼくとしては「2代目TTのほうが(3代目より)優れていた」とも認識しているほど。
そして3代目TTは2014年に登場していますが、プラットフォームはフォルクスワーゲン・ゴルフ等に採用されるスチール製へと変更されてコストダウンがなされているものの、それなりに良くできたクルマだったと思います(もう一度買ってもいいとまで考えている)。
TTはある意味において、アウディに対する市場のイメージを大きく変えたクルマだとも認識していますが、現在のところ「後継モデルはない」と言われます。
その理由は「現代において2ドアクーペが生息する領域が存在しない」「すでにTTの果たす役割は終わった」というものだと報じられていますが、一方では「SUVとなって復活」という説もあり、しかし今のところ確報はなく、アウディ内部でも様々な議論がなされているのかもしれません。
アウディTT ファイナル・エディションはこんなクルマ
そこで今回発売されるTTファイナル・エディションですが、ベースモデルとTTS、そしてそれぞれのクーペとロードスター両方が発売されることになり、いずれもブラックスタイリングパッケージ(フォーリングスエンブレム、ドアミラー、テールパイプ、リアスポイラーなどがグロスブラックとなる)を標準装備。※TTクーペにはプライバシーガラス、TTロードスターには、ブラックのロールオーバーバーとウィンドディフューザーが与えられる
その他、レッドのブレーキキャリパー、20インチ5スポークYスタイルホイール(TTSではアウディスポーツ7スポーク)が装着され、ボディカラーはタンゴレッド、グレイシャーホワイト、クロノスグレーメタリックの3色から選択可能。
インテリアだとレザー仕上げのアームレスト、ドアプルハンドル、センターコンソールトリムが与えられ、アルカンターラ巻きのステアリングホイールにはレッドステッチと12時位置のセンターラインが用いられるほか、シート表皮はアルカンターラ(同じくレッドステッチが施される)、シート、エアベント、センターコンソールにはタンゴレッドインサートが装着されることに。
MMIナビゲーションプラス含むアウディテクノロジーパックも標準装備され、アウディコネクトも36ヶ月間利用でき、TTSにはバング&オルフセン製オーディオシステムとパーキングセンサーが装備される、とアナウンスされています。
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