| このクセの強そうなバイクを乗りこなすにはそうとうな度胸と腕が必要となりそうだ |
それにしてもよくこんなカスタムを思いつくものだ
さて、イタリアのカスタムビルダー、シモーネ・コルティがヤマハXS650を原型を留めない状態までにカスタムしてちょっとした話題に。
XS650は日本だと1980年代はじめまで販売されていたレトロなバイクですが、今目にしているXS650は全くイメージが異なるスパルタンなレーサーへと変身しており、XS650の汎用性の高さを示しているかのようですね。
そのカスタムは「テセウスの船」
ちなみにもともとのパーツとして残っているのは「空冷654ccパラレルツインエンジン、5速トランスミッション、ホイールセット、リアドラムブレーキ」のみだといい(車台番号が必要なのでフレームの一部も残っているとは思う)、文字通りの「テセウスの船(ドラマではなくてパラドックスのほう)」。
鋼管製クレードルの代わりにアルミ製フレーム、オリジナルのデュアルショックユニットの代わりにカスタムメイドのスイングアームを取り付けており、ほぼすべてのパーツが入れ替わったいま、これをXS650と呼べるのかどうかという同一性の問題はあるのですが、とりあえずカッコいいのでそこは無視して良いかと思います。
シモーネ・コルティはオーリンズのモノショックをリアに、フロントにはホンダCBR600RRのショックを移植しており、フロントブレーキにはブレンボ製のツインキャリパーを装備することに。
ちなみにフロントタイヤAにはエイボン・スピードマスター、リアタイヤにはダンロップ K825が選択されていますが、このタイヤの選択に加え、フロントブレーキにツインデスク、リアブレーキにドラムといった”ミスマッチ”を楽しんでいるようにも見えますね。
さらには現代のMT-03とR1を意識したマスタークラフツマンによるボディワーク(超コンパクト)も特筆すべきものであり、ヘッドライトクラスタ、フェアリングのエッジ、スティンガースタイルのテールユニット、切りっぱなしのように見えるエキゾーストパイプ(直管)など全てがアグレッシブといった印象です。
「現代」と「過去」とのミックスカスタム
そしてタイヤやブレーキ同様、シモーネ・コルティは「今っぽい(というか未来っぽい)」フェアリングに対してヴィンテージスタイルのバーエンドマウントレバーを採用しており、これがまた年季を感じさせるエンジン、トランスミッション、ワイヤースポークホイールと調和しているかのようですね。
そのほかリアホイールディスク、ブレーキスクープ、リアハガー、排気熱シールド、カーボンファイバー製のポッドフィルタープロテクターなど、オールドスクールなフォームファクターとニュースクールなテクノロジーとの融合が随所に見られ、これらがこのバイクのハイライトを形成しているように思います。
カウル類はアクアマリン/シルバーにペイントされており、これがまたこのバイクを独特の雰囲気に見せているように感じますが、せっかくなのでシモーネ・コルティには(このバイクに)なんらかのカッコいい名前をつけて欲しいところでもありますね。
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参照:Simone Conti motorcycles - SCM(Facebook), RideApart, BikeEXIF