| メルセデス・ベンツGクラスはもともと世界最高レベルの悪路走破性を持つオフローダーではあるが |
ここまでGクラスを改造する例はほとんど見たことがない
さて、米国で比較的人気のあるアクティビティが「オーバーランディング」。
オーバーランディングとは、道なき道を気ままに走り、大自然を受け入れつつ旅をしたりキャンプしたりするというもので、まさに「アメリカならでは」のクルマの楽しみ方と言えるかもしれません。
オーバーランディングを楽しもうとなると、その道中ではどこでどういった状況に遭遇するかわからないため、高い悪路走行性能を持つ車両をベースとし、さらにその性能を伸長させた(オーバーランディングに対応した)”オーバーランダー”が製作されることが多く、これらについては、用途や目的に応じてショップが個別に制作することがほとんどではあるものの、自動車メーカー公式だとレクサスが何度か(先代)GXをベースとした車両を公開しています。
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今までなぜかメルセデス・ベンツGクラスは「オーバーランダー」のベースとしては取り上げられることが少なかったが
そして今回、アメリカにてメルセデス・ベンツGクラス(ゲレンデ)向けのサスペンションとパフォーマンス・パーツを販売するPit26モータースポーツが公開したのが「メルセデスAMG G63 オーバーランダー」。
もともとメルセデス・ベンツGクラス(ゲレンデ)は高い悪路走破性を持ち(というか、悪路走行を目的に開発されている)、しかしこういったオーバーランダーに転用されることは非常に少なかったと認識しています。
その理由については「ナゾ」ではあるものの、考えられるのは「ガシガシ悪路を走るクルマのベースとしては高価過ぎるから」「燃費に不安があり、荒野でのガス欠の心配があるから」といったところかもしれません。
それはともかくとして、世界有数のオフロード走行性能を持つこともまた紛れもない事実であり、よって今回の「オーバーランダー化」は当然の帰結なのではないか、とも考えています。
今回、ピット26はこの「 メルセデスAMG G63 オーバーランダー」の制作に際して大幅に手を加えており、もっとも大きなところだと「ボディをカットしてピックアップトラックにしてしまった」ということ。
これは(ベースとなる)Gクラスの車体構造がボディオンフレームだからこそ可能になったカスタムだとは思われ、しかし実際にここまで行う例は「かなり稀」。
そしてこのピックアップトラック化された荷台部分には、道なき道を走り、あらゆる事態に対応するための装備が積載されています。
なお、こういった「引き出し(ドロワー)」もオーバーランダーにとって非常に重要な装備であり、荷物を全部降ろさなくても「欲しい物をすぐに取り出せる」ようにしてくれるのに役立ちます。
そしてピット26は、見ての通りクリアランスを確保するために最低地上高を拡大し、ポータルアクスル装着によって5.9インチのリフトアップを実現することに。
ホイールはマットブラック仕上げの18インチ「Innov8 Racing」、タイヤは38x13.5 R18 トーヨーMT。
車体底面を覗くと、ビルシュタイン製コイルオーバーショックやアンダーボディプロテクションの追加など、様々なアップグレードが施されていることがわかります。
ちなみにこのランニングボードは、ワイドなオフロードタイヤに対応するための特注品なのだそう。
搭載されるエンジンはもともとメルセデスAMG G63に積まれる4リッターV8ツインターボのまま、そして出力にも変更ナシ。
ただしマグナフロー製の新しいエキゾーストシステムが装着されることでサウンド面では大きな変化がありそうですね。
そのほか、LEDライトバー内蔵のルーフキャリアを備えますが・・・。
トップはこんな感じで「上に乗って作業できるよう」配慮された改造が施されます。
合わせて、市販のルーフトップテントを装着するためのアダプターも追加されている、とのこと。
もちろんフロントにはウインチも。
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