| 同じスポーツカーメーカーと言えど、各社ともそのアプローチ方法が異なっていて面白い |
ランボルギーニは他ライバルとは異なり、初のエレクトリックカーに「ハイパーカー」を選ばない
さて、ランボルギーニはウラカンとウルスの受注を終了させ、両社ともPEHVパワートレーンを持つ後継モデルに移行する予定だとされますが、その後に待っているのが2026年以降に登場すると言われる「ピュアエレクトリックカー」。
これはロータスやフェラーリのように「ハイパーカー」となるのではなく、ちょっと車高の高い2+2になるのではと見られており、そして早くも今月に開催されるモントレー・カー・ウィーク期間中にコンセプトカーとして展示することとなるもよう。
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ランボルギーニ初のピュアエレクトリックカーはどんなクルマに?
現在この「新型ピュアエレクトリックカー」についてわかっていることは非常に少なく、まずボディ形状としては上述の通り「2+2のハイライダー」。
これについては、現在ランボルギーニが「4人乗れるGTを持たない」こと、そして現在の電動化技術ではランボルギーニの求める要件を満たすことができるスーパースポーツを作れないことが理由として掲げられていますが、たしかに無理やり「ピュアエレクトリックスーパースポーツ」を現段階で発表してレヴエルトと競合してしまうよりは、4人乗れるGTカーを発売してベントレーやロールスロイス、アストンマーティン、フェラーリなどの顧客を自社に誘導するという戦略のほうがずっといいのかもしれません。
加えて、この新型EVは高い日常性を持つといい、既存ランボルギーニオーナーにとっての「日頃の足」となる可能性も高く、その意味でも(2+2GTであるほうが)成功する確率が高いのだとも考えられます。
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ランボルギーニはなぜ「初のピュアEV」に2+2のGTカーを選ぶのか?フェラーリ、ロータスのようにスーパースポーツを純電動化しない理由とは
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ランボルギーニはフォルクスワーゲングループの資産を活用可能
一方、無用な開発コスト増加を割けるため、そしてリソースを有効に活用するという意味合いにおいて、ウラカンやレヴエルトのように「ランボルギーニ自前の」プラットフォームではなく、ランボルギーニが属するフォルクスワーゲングループの持つ車体を使用することになるとされ、これはウルスと同様の開発手法になるものと見られています。
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ランボルギーニ初のピュアEVはアウディとポルシェとの共同開発、そして2+2となり2027年あたりに発売との報道。プラットフォームはVWグループ入魂のSSP
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参考までにですが、レヴエルトについてもポルシェ918スパイダーに搭載されたシステムに近いものが組み込まれており、しかしエンジンやトランスミッション、もちろん車体構造はランボルギーニ独自の設計なので、「ランボルギーニらしい」キャラクターを存分に発揮することになるのだと思われ、ただしすでにグループが持つ資産を活用することで開発コスト、そして開発期間を圧縮することができ、これはフェラーリ、ロータス、アストンマーティン、マクラーレン等のスポーツカーメーカーにはないメリットだと考えて良さそう(ロータスの場合、吉利汽車内の資産を活用できるが、スポーツカー向けのコンポーネントは存在しない)。
さらにフォルクスワーゲングループにはポルシェというエレクトリック化の急先鋒が存在し、そしてポルシェはリマックを事実上コントロールできるだけの株式を取得しているため、リマックからフォルクスワーゲングループ内の各ブランドへの技術流入も期待できるかもしれません。
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現時点ではこの「ランボルギーニの新型EV」についてわからないことだらけではあるものの、まずは8月18日(金)に公開されることになるコンセプトカーを心待ちにしたいと思います。※モントレー・カー・ウィークそのものは8月16日(水)にスタート
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