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マクラーレンが米新興企業と提携を結び「AIによる設計、3Dプリントによる製造」を取り入れると発表。なおこの新興企業はブガッティとも提携済み

マクラーレン

| 実際にブガッティはこの技術を取り入れることでサスペンションパーツをシロン比で45%軽量化している |

おそらくこの技術は「スーパーカー / ハイパーカーでは常識の」技術となるだろう

さて、マクラーレンが米スタートアップ、ダイバージェントとの提携を発表。

このダイバージェントはカリフォルニア拠点の新興ハイパーカーメーカー、ジンガー(Czinger)の創業者であるケビン・シンガーが設立した先端技術関連企業で、両社は積層造形(3D プリント)を使用して車両の重量を減らし、性能を向上させるとともに、より持続可能で効率的な製造技術を導入することを目指すこととなります。

ダイバージェントは積層造形の専門家であり、そのノウハウを使用して、マクラーレンが将来のモデルに新しい、より複雑なデザインを導入できるように手助けを行いますが、ダイバージェントは別途ブガッティとも提携を行っており、実際にトゥールビヨンではダイバージェントの技術を用いたサスペンションアームが採用されていることが明らかになっていますね。

マクラーレンはダイバージェントとの提携によって何を成し遂げようとしているのか

マクラーレンはまず、ダイバージェント アダプティブ プロダクション システム (DAPS) を導入することになり、これによってマクラーレンは次世代スーパーカーのシャーシコンポーネント 3Dプリントできるように。

マクラーレンはどの車両が最初にDAPSを使用するかは明らかにしていないものの、同社の完全電動スーパーカーや初のSUV になる可能性もあり、しかしより可能性が高いのはP1の後継車だと考えられ、もしそうなれば、この新型ハイパーカーはリカルド社との共同開発によるハイブリッドV8エンジンとともに「今までのモデルとは全く異なるコンポーネント、そして構造を採用することになるのかもしれません。

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さらにマクラーレンは、この新しい製造システムにより、マクラーレンの重要な信条である「重量をさらに削減し、動的性能を向上させる」をさらに推し進めることができると述べ、実際にこのDAPS製造方法は、バッテリー パックとエレクトリックモーターによって(どうしても重くなってしまう)ハイブリッドカー、そして将来のエレクトリックハイパーカーの重量を削減することに役立つ可能性が出てきます。

このDAPS製法で何ができるのか

ダイバージェントが有する、そしてすでにシンガー21Cやブガッティ・トゥールビヨンに用いられている技術はまさに画期的で、簡単に言うと「AIが設計して3Dプリンタで製造することにより、人間の発想や従来の製法ではなし得ない画期的なコンポーネントを製造できる」。

たとえは下の画像はシンガー21Cに採用されるサスペンションの一部を紹介したもので、左がシンガー21C、右が今までの設計や製造方法を用いて作られたもの(容積が小さく、使用する素材が少ないので軽量に仕上がる)。

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Donut Media

そして実際のパーツはこう。

どうやっても人間の頭脳では設計できそうにない形状を持つことがわかりますね。

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Top Gear

そしてこちらはブガッティがトゥールビヨンのティーザー動画の中で見せたフロントサスペンション。

(発表前のティーザー動画なので画面が暗いですが)サスアームに有機的な形状が採用されていることわかり、このサスペンションパーツはシロンに用いられる部品よりも45%軽く、トゥールビヨンが「ハイブリッド化されたにもかかわらず、シロンよりも軽くなっている」理由のひとつとして挙げられます。

そしてもちろん、このパーツはいわゆる「バネ下重量」に相当するため、実際に軽量化以上の恩恵をスポーツカーにもたらすことになり、使い方によっては飛躍的なパフォーマンスの向上を実現することができるのかもしれません。

Bugatti (5)
Bugatti

実際のところ、3Dプリント技術そのものは目新しいものではなく、すでにBMWやベントレー、ブガッティもこれを取り入れているものの、ダイバージェントの場合は「AIによる設計」とこれを組み合わせたところに新規性があり、そしてこの技術は無限の可能性を秘めている、とも考えられます。

我々マクラーレンと同様に、製造とエンジニアリングの革新に注力しているダイバージェントと協力できることを嬉しく思います。この技術により、複雑な構造を持つパーツの重量をさらに削減できます。最終的には、お客様の運転体験にメリットをもたらし、パフォーマンスの限界を押し上げるというマクラーレンの使命をサポートできることになるでしょう。

マクラーレン オートモーティブ CEO マイケル ライターズ

「AIが設計し、3Dプリンタで製造した」シンガー21Cを紹介する動画はこちら

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