Image:MG
| どうやら中国の自動車メーカーに追いつくことは非常に難しい |
おそらく当初のコストは非常に高く、しかしそれが「価格に見合うのかどうか」には注目が集まる
さて、フォルクスワーゲン等との協業で知られる中国の北京汽車(SAIC)が「2025年に、他社に先駆けて全固体電池(ソリッドステートバッテリー)を自社のEVに搭載する」と発表。
これはメディアのインタビューに答える形で同社乗用車部門の副総経理(副社長)である于静敏氏が語ったもので、ソリッドステートバッテリー搭載第一号は同社の運営するMGブランドの人気モデル、サイバースター(あるいはそのクーペ版のサイバーGTS)」となるもよう。
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いまだ全固体電池をEVに搭載した自動車メーカーは存在しない
これはいささか驚きの発言でもあり、というのも「いまだ全固体電池をEVに搭載した市販車を発売している自動車メーカーは存在しないから」。
過去1年間、いくつかの中国企業が固体電池に関して声明を出しているものの、市販の全固体ユニットを生産できた企業は存在せず、メルセデス・ベンツ、BMW、ポルシェ、ヒョンデ・キア、日産、ホンダ、トヨタなどの国際的自動車メーカーのほか、バッテリーメーカー各社もこの実用化に向けて日夜研究を重ねているものの、しかし最短でも「2026年にパイロット生産が始まる」というレベルです。
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SAICの発表によれば「ソリッドステートバッテリーを積んだサイバースターは2025年第2四半期に発売される」とのことなので、これが実現できればSAICはライバルの数年先を行くことができるようになるわけですね。
Catch us at Salon Privé Blenheim Palace from August 28th to 31st! Explore the cutting-edge Cyber GTS Concept and MG Cyberster on our stand. Ready for a spin? Test drive the MG Cyberster and the All-New MG HS.#MG #SalonPrivé pic.twitter.com/f4hgHBF4XT
— MG Motor UK (@MGmotor) August 27, 2024
固体電池と既存のタイプの電池との決定的な違いは、固体電池の電解質はその名前が示すように固体であるのに対し、現在の電池では液体であることですが、この特質により、ソリッドステートバッテリーはセパレーターを必要とせず、体積を40%、質量を25% 削減し、エネルギー密度を高めることが可能となります。
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トヨタや日産、BMWが実用化を進めるソリッドステートバッテリー(全固体電池)とは何なのか?そのメリットや短所、実現可能性は?
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さらには最大45,000サイクルという長い耐用年数(充電回数)を持ち、-25°C~60°Cの幅広い温度範囲で使用できるほか、固体電解質は可燃性、腐食性、揮発性がないため、はるかに安全で液漏れのリスクもない、といわれます。
MG Cyberster, the world's first soft-top convertible EV with scissor doors, competed and stood out in the mountain climbing race with many other world-class sports cars. pic.twitter.com/M1lKAC0KT4
— Saic Motor (@SaicMotormg) July 2, 2024
一方、その構造に起因して(自動車に積むことを想定すると)現段階では解決できない内部損傷の問題もあるといい、しかしSAICはこの問題を解決したのかもしれません(この問題をどうしてもクリアできないため、マセラティは全固体電池の使用を見送るという発表を行っている)。
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マセラティ「ソリッドステートバッテリー(全固体電池)は性能上の懸念があり、我々は使用しないことを決定した」。EVであっても各社各様の考え方があって面白い
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