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ロールス・ロイスが「プライベートマンション」をオープンさせ「顧客と密接な関わりを持ちながらオーダーメイド車両を作れるように」。今後同様の流れが加速しそう

ロールス・ロイスが「プライベートマンション」をオープンさせ「顧客と密接な関わりを持ちながらオーダーメイド車両を作れるように」。今後同様の流れが加速しそう

Image:Rolls-Royce

| すべてのラグジュアリーメーカーは現在「量よりも利益率の向上」へと動いている |

自動車メーカーの場合、それは「1台あたりの売上単価、ひいては利益単価の向上」を意味している

さて、ロールス・ロイスが「ニューヨークの一等地に(一般人が立ち入ることができない)プライベートマンションを開設した」と発表。

このプライベートマンションはロールス・ロイスが「プライベートオフィス」と称するもので、現在はドバイと上海、そして今回のNYにオープン済み(英国の本社内にもある)、そして今後韓国(ソウル)にもオープンすると伝えられており、その目的としては「顧客とより親密にオーダーメイドに関する相談を行うためのラグジュアリー空間」。

顧客に究極の体験を提供し、注文プロセスのすべてのステップを案内し、特注のカスタマイズを行えるようにすることを目指していますが、ロールス・ロイスはディーラーではなく別途こういった空間を用意することで「他の自動車メーカーとはまったく異なる体験を顧客に提供しようと」考えているわけですね。※ロールス・ロイスはこういった「オーダーメイド(ビスポーク)」にかかわる求人を多数出している

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開業したのはニューヨークのミートパッキング地区

なお、このプライベートオフィスが開業したのはニューヨークのミートパッキング地区、そして面積は1,830平方メートルもの敷地面積を誇るといいますが、なぜ(ロールス・ロイスの販売の多くを占めると思われる)西海岸ではなく東海岸にオープンしたのかはちょっとナゾ。

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しかしながらその設備は見ての通り「ロールス・ロイス規格」によって作られており、顧客はこのオフィスにアポイントメントを入れ、米国を拠点とするデザイナーと専門の顧客体験マネージャーとともに仕様を決めてゆくことが可能となりますが、この過程ではさまざまな生地、塗料、皮革、テキスタイルの紹介を受け、その結果として顧客は夢を実現することが可能となるわけですね。

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参考までに、(ロールス・ロイスによれば)北米は同社の特注ビジネスによる事業収益の約3分の1を占めており、この地域で販売されるロールスロイスの3台に1台はカスタムオーダーにて製造されているそうですが、このNYオフィスのオープンによって、さらに北米市場での「カスタム比率」が向上することとなりそうです。

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「本日、ニューヨークに常設のプライベート オフィスを開設したことは、アメリカ大陸におけるロールス ロイス モーター カーズにとって重要な瞬間です。このオフィスへの投資は、この地域における北米の顧客からの着実な関与の増加に対応するためのものであり、デザイナーたちは、さらに刺激的で野心的な依頼を常に作成し、開発するよう求められています。」

ロールス ロイス最高経営責任者 クリス・ブラウンリッジ

参考までに、ここ最近は(自動車に限らず)ラグジュアリーブランドにおいてこういった「閉鎖空間における限定された顧客体験」が増えており、ちょっと前にもぼくは「ザ 大阪ステーションホテル オートグラフコレクション(1泊150万円)に呼ばれて行ってきたところ。

ここではスイートルームを借り切り、「その時間帯は1組の顧客だけを対象に」商談を行うわけですが、たしかにこういった経験をすると、そのブランドと顧客との距離が近くなうように思われ、いっそう顧客の忠誠心が増すように思います(しかも注文しないといけない気になる・・・)。

加えて、現在多くのブランドが「数を売るよりも利益率(製品あたりの利益金額)を高める」方向に動いていて、顧客にそれだけのお金を払ってもらおうとするならば、まずはブランド(メーカー)側が投資を行い、そのブランドに「それだけの価値がある」と思わせようということなのかもしれません。

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参照:Rolls-Royce

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