Image:Vinfast
| さらに告発ではそれがヴィンファストの慣行であり文化である、とも |
やはり何かを成し遂げようとすると相応の犠牲が発生するのかも
さて、現在ベトナム唯一の自動車メーカー「ヴィンファスト(ビンファスト)」。
このヴィンファストはベトナムの富豪によって設立されており、車両を自社でイチから新規開発するのではなく、BMWなどから生産施設そのものを譲り受けることで「ノックダウン生産(ただし外観は自社仕様となっている)」を行い、それによって開発期間やコストを圧縮しての「クイックスタート」を切ることで成功を収めています。
成功の陰には労働者の「奴隷化」も
そして今回、内部告発によって明らかになったのが「労働者の奴隷扱い」。
ある内部告発者によると「ヴィンファストが納期を守るために従業員を工場内に閉じ込めた」。
従業員が空港へ向かう途中で戻って仕事を行うように指示されたこと、さらには(納期に間に合わせるために)急いで開発された部品が”安全ではないクルマを生んだという告発もなされており、このほかにも”いくつかの不安を感じさせる職場での慣行があった”と報じられています。
最新の告発は「タイムズ」誌が報じたもので、複数人物が「従業員を夜通し工場に閉じ込めて働かせた」と主張しており、さらには「タタ・テクノロジーズ(TTL)のスタッフが、工場に閉じ込められた」とも。
Ignite the spirit of innovation with the VF Wild!
— VinFast (@VinFastofficial) January 25, 2024
Shatter expectations and redefine the meaning of adventure as you unleash the untamed power of this extraordinary vehicle.#VinFast #VFWild #ChargeADifferentPath pic.twitter.com/enbRFQvRnI
ちなみにヴィンファストはタタ・グループのUK部門であるタタ・テクノロジーズを製品開発に起用しており、これはヴィンファストとは別資本の会社なのですが、その会社の従業員すらも被害に遭ったということになりそうです。
そしてこういった「従業員や取引先の奴隷扱い」はヴィンファストの慣行(あるいは文化)であるという指摘もなされており、告発者の一人はヴィンファストを辞してタタ・グループに就職するも、内部告発を行ったことで「裏から手が回ってしまい」タタグループを解雇されたのだそう。
この人物は現在不当解雇を理由に訴訟を起こしていますが、現時点では上述のような「奴隷扱い」はまだ立証されておらず、今後の動向にも注目が集まります。
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