Image:ALPINA Automobili
| ただしそのボディ形状やパフォーマンス、方向性については謎のまま |
今後は生産を絞り「超高級」ブランドに移行すると言われるが
さて、2025年中には完全に(BMWによる)買収が完了するアルピナ。
買収完了後全く新しい組織として機能することとなりますが、今回はニューモデルのティーザー画像を公式Facebookページへと投稿しています。
なお、ティーザーイメージからはその詳細を読み取ることはできず、しかしこれは「BMW 8シリーズクーペのアルピナ版」ではないかと見られています。
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今後、アルピナは「少量生産、かつ高級車を製造する」自動車メーカーとして機能
この「新しいアルピナ」が8シリーズクーペをベースにしたクルマだと見られる理由はその「ヘッドライト」で、メインビームの下に配置された三辺形のLEDアクセントライトにそのヒントがあり、ボンネットの彫刻的な形状も8シリーズに似ているように思えます。
ただ、ここでちょっと生じる疑問は「8シリーズそのもの生産が伸び悩み、販売が終了される」という話が出ていること。
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この状況でアルピナが8シリーズをベースとしたクルマを登場させることに大きな意味を見いだせず(8シリーズが終了するのであれば、プロモーションを行っても意味をなさない)、しかし今回のティーザーイメージから見える特徴を持つクルマはBMWだと「8シリーズのみ」。※i4はこれに似たライトシグネチャーを持っていたが、2025年モデルのリフレッシュでこの特徴は変更され、加えてi4ではボンネットのプレスラインが異なる
アルピナはこんな方向性を持っている
そこでアルピナを振り返ってみると(未来はいざ知らず)これまでは「サーキット志向」ではなく「グランドツーリング志向」を持つクルマを製造・販売しており、ここがBMW「M」部門とは異なるところ(紳士協定にも参加していないので、BMWとは異なり最高速が制限されない)。
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加えてMTではなく(早い段階から)ATを中心とした展開に切り替えており、Mモデルよりも柔らかいサスペンション、上質なインテリアを特徴としています。
現在もアルピナからは8シリーズ(グランクーペ)をベースにした「B8」が販売されていて、こちらはM850iに搭載されている4.4リットルツインターボV8エンジンを使用しつつ、M8に搭載されているよりエンジンよりも「パワーは低いものの、トルクは厚い」という仕様へと変更され、ここからもアルピナの性格が「ピークパワーを追求するものではない」ということがわかります。
Image:ALPINA Automobili
そしてアルピナを語るうえで外せない特徴が「控えめなデザイン」。
アルピナ独自のマルチスポークホイールや、パワーアップに伴う必要なストッピングパワーを担保するための大きなブレーキが装着されているものの、派手なエアロパーツの装着は一切なく、殆どのモデルでは「前後バンパーに若干の変更があるくらい」。
しかし、上述のとおりアルピナは現在新しい次元へと進化しようとしていて、一説によると「価格帯を大きく上げ、BMWとは大きく離れたパフォーマンスと豪華さを持つ」ブランドとなり、BMWとロールス・ロイスとの中間を埋める存在となるもよう。
さらには「数よりも質」によって利益を追求することになるとも言われており、よって超少量生産社が登場する可能性も示唆されていますが、「新生アルピナ」がどうなるのかには注目が集まるところですね。
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