>ポルシェ(Porsche)

最新の統計では「スポーツカーの価値が最も下がりにくく」ポルシェ911や718ケイマンが価値残存率上位に。ちょっと前では考えられない様相である

2025/03/26

ポルシェ

| スポーツカー=売るときに値下がりするというのがかつての定説であったが |

今では「選べる」スポーツカー自体が非常に少ない

さて、スポーツカーというと少し前には「購入した後の値下がりが大きい車種」の代名詞であったと記憶していますが、最新の調査ではむしろ「値下がりしにくい」ことがわかっており、最新のiSeeCarsの調査では、「5年間の減価償却率において、スポーツカーがその価値を高いレベルで保持する(つまり価値が下がらない)」ことがわかり、減価償却率が最も低い車両のトップ10にはスポーツカーが5車種もランクインしています。

この現象については明確な「理由」が見当たらず、しかし考えられるのは「スポーツカーそのものの数が減ってしまった」。

なぜスポーツカーはその価値を維持できるようになったのか?

現在多くの自動車メーカーが「スポーツカーは売れない」という理由にて生産を終了させており、たとえばホンダやアウディは「定番モデルとしてのスポーツカーを持たない」メーカーに。

さらにBMWもZ4の生産を終了させると報じられているので、BMWもやはり「専用に設計されたスポーツカー」を失ってしまうこととなってしまいます。※スバルもBRZを終了させるなど、この流れは加速している

こういった状況において、「新車で買えるスポーツカー」がどんどん減っているのだとも考えられ、しかしスポーツカーの需要自体はさほど減っていないのかもしれず、つまり「以前は需要よりも多くのスポーツカーの選択肢が存在したものの、今では需要よりも少ないスポーツカーしか市場に存在しない」ということなのかもしれません。

L1130318

そこで「価値が残るクルマ」のリストを見てみると以下の通りとなりますが、データは2024年3月から2025年2月にかけて販売された80万台以上の5年落ちの中古車を分析した結果として得られたもので、ポルシェの2車種(911と718ケイマン)がトップに立ったことがわかります。

ポルシェ911は(5年間の)平均で19.5%、718ケイマンは21.8%の価値を失うにとどまり、シボレー・コルベットは27.2%、生産が終了したシボレー・カマロは28.0%の値下がりとなっていますが、いずれも(一般的な観点から見ると)非常に小さいレベルと言ってよいかと思います。

モデル5年間の平均値下がり率新車価格との差額
ポルシェ91119.5%$24,428
ポルシェ718ケイマン21.8%$15,851
トヨタ・タコマ26.0%$8,217
シボレー・コルベット27.2%$18,557
ホンダ・シビック28.0%$6,987
シボレー・カマロ28.0%$8,653
トヨタ・タンドラ29.1%$11,659
フォード・マスタング29.2%$9,325
ポルシェ718ボクスター29.6%$22,155
トヨタ・カローラハッチバック30.1%$7,156
L1490571

なお、スポーツカーのほか、トヨタのトラックも優れた数値を示していて、タコマとタンドラがトップ10にランクイン(タコマは26.0%の減価償却にとどまり、タンドラは29.1%の価値を失ったのみ)。

ホンダ・シビックやトヨタ・カローラハッチバックはそれぞれ28.0%、30.1%の値下がりとなっていますが、これらは「実需」によって支えられているのかもしれません。

こうやって見ると、「売るときに困らない」クルマの条件が見えてくるようにも思われ、供給が少ないピュアスポーツ(スポーティカーではない)、業務に使用できるクルマや、日常の足として信頼性が高く維持コストが安いクルマの「リセール」がいいのかもしれませんね。

合わせて読みたい、関連投稿

ミシュラン一つ星、上海にて「成隆行蟹王府」にて上海ガニを属してきた。ぼくはこれまで上海蟹に対して否定的であったが
ミシュラン一つ星、上海にて「成隆行蟹王府」にて上海ガニを食してきた。ぼくはこれまで上海蟹に対して否定的であったが

| ただし今ではすっかり上海蟹のファンである | 「成隆行蟹王府」では味のみではなく高いサービスの質も評価できる さて、上海を訪れたからには上海蟹をということで「成隆行蟹王府」へ。実のところこの時期( ...

続きを見る

クラシックカーのスペシャリストが公開する「来年はこのクルマが値上がりする」リスト。ランボルギーニ・ガヤルド(MT)、フェラーリ 400 / 412に加えホンダ・プレリュードやミニクーパーの名も
クラシックカーのスペシャリストが公開する「来年はこのクルマが値上がりする」リスト。ランボルギーニ・ガヤルド(MT)、フェラーリ 400 / 412に加えホンダ・プレリュードやミニクーパーの名も

| いずれもまだ「コレクターが注目しておらず」しかし高いポテンシャルを秘めるモデルばかりである | ただしクラシックカー / ネオクラシックカーの購入には一定のリスクが伴うことも間違いない さて、ハガ ...

続きを見る

これからもっとも有望なネオクラシックスーパーカーはランボルギーニ・ディアブロ?5年で136%もの値上がりを記録
これからもっとも有望なネオクラシックスーパーカーはランボルギーニ・ディアブロ?5年で136%もの値上がりを記録

| とくにマニュアル・トランスミッション採用モデルの価格上昇率は著しい | ネオクラシックスーパーカー市場には大量の資金がなだれこんでいる さて、近年のスーパーカー市場は大きな変革の時を迎えており、そ ...

続きを見る

参照:Motor1

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

->ポルシェ(Porsche)
-, , , ,