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【BMW販売速報】BMW本体ブランドは減少も、MINIとMモデルが急成長し「BMW「本体」を救う。2025年Q2の注目トレンドとは?

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| BMWブランド、苦戦の中で見えた光明とは? |

まさかミニがここまで売れるとは思ってもみなかったな

2025年第2四半期、BMWグループ全体ではわずか0.4%の成長(62万1,271台)をかろうじて記録しましたが、その中身を見てみると、主力である「BMW」ブランド単体では2.6%の減少(55万693台)といった「厳しい結果」に。
それでもグループとして成長を維持できたのは、意外なブランドの躍進によるものであったことが明らかになっています。※不透明な世の中だからこそ、多様なブランドを抱え、幅広い選択肢を用意することの重要性が理解できる

BMWグループ内で輝いたブランドたち

そこでBMWグループ内の(BMW以外の)ブランドを見てみると、その内容は以下の通り。

特に注目すべきはMINIの33%超という大幅な成長で、BMWブランドの減速を補っていることがわかり、正直これはぼくにとって「予想外」。

というのも新しい世代のミニは非常に価格が高くなってしまっていて、インフレが進み可処分所得が減ってゆく中では「売れないだろう」と踏んでいたわけですね。

ミニが新型「エースマン」発表。ボクは新任デザイナーによる新世代ミニを高く評価しており、どこかの場面で購入することになるだろう

Image:MINI

ただ、蓋を開けてみると意外というか「予想外に」売れており、その理由については後々明らかになる分析結果を待ちたいところです(もしかすると、レザー不使用、サステナブル素材多用といったところが知識層に刺さったのかも。加えて、コンパクトカーは儲からないとして、そしてEVに転換するための多くの内燃機関搭載コンパクトカーが撤退する中、ミニの支配力が強まったのかもしれない)。※日本でもミニの販売は好調である

高性能Mブランドも堅調、ロールス・ロイスも堅調な伸びを見せていますが、一方でモーターサイクル部門「BMW Motorrad」は減少しているようですね。

ブランドQ2販売台数前年比
BMW M55,439台+7.8%
MINI69,163台+33.1%
Rolls-Royce1,415台+9.4%
BMW Motorrad61,309台-8.0%

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Image:BMW

EVとPHEVも確実に拡大中

さらに注目すべきは「電動化モデルの販売が好調」という事実であり、確実にBMWにおける「主役」が交代しつつあるのかもしれません。

この電動化への移行が進む中、BMWの新しいEVシリーズ「Neue Klasse(ノイエ・クラッセ)」EV戦略が本格化すれば、今後の数字にも好影響が見込まれます。

  • BMWグループの電動車(EV+PHEV)販売はQ2で+10.2%、上半期で+18.5%
  • 純粋なBEV(バッテリーEV)の販売もQ2で+2.9%、上半期で+15.7%

地域別:中国は厳しく、欧州は回復傾向

地域別だとこんな感じで、中国市場だとポルシェ(-28%)やメルセデス・ベンツ(-19%)よりは被害が小さく、BMWはまだ耐えていることがわかり、ただし前年比15%以上の減少は看過できない数字です。

その一方で、欧州市場は好調(+10.1%)、アメリカも微増となっており、とくにインフレが大きいとされる市場で伸びていることもちょっと「意外」ですね。

地域Q2販売台数前年比
中国162,667台-13.7%
アジア全体224,109台-10.1%
欧州255,910台+10.1%
アメリカ122,866台+1.7%
ドイツ国内73,740台+7.8%
アメリカ(単体)98,504台+1.4%
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今後の焦点:ノイエクラッセがカギを握る?

BMWはまもなく、「Neue Klasse(ノイエクラッセ)」シリーズの投入を予定しており、デザインとパフォーマンスで既存のモデルを超えるEV/ハイブリッドモデルが登場予定。

今後のQ3、Q4で巻き返しを図る上で、この次世代シリーズのインパクトが注目されます。

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Image:BMW

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参照:BMW

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