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伝説的デザイナー、ジウジアーロがディフェンダーで崖から転落。それでも助かり「今日、安全とは“贅沢”なのだ。新しい車を買える人ほど、生きて帰れる可能性が高い」

伝説的デザイナー、ジウジアーロがディフェンダーで崖から転落。それでも助かり「今日、安全とは“贅沢”なのだ。新しい車を買える人ほど、生きて帰れる可能性が高い」

| 事実として最新のラグジュアリーカーであればあるほど「命が助かる可能性が高い」 |

最新のクルマでは、15年前のクルマに比較し「命が助かる可能性が7倍に

世界的に有名な自動車デザイナー、ジョルジェット・ジウジアーロ氏(87歳)が、ランドローバー・ディフェンダーでイタリア・サルデーニャ島の崖から転落する大事故に巻き込まれていたことが明らかに。

しかし驚くべきことに、ジウジアーロ氏は自力で車外に脱出。

到着した救急隊によって搬送され、背骨3カ所の骨折という重傷を負いながらも命に別状はなく、現在はコルセットを装着しながら療養中であると報じられています。

ヒョンデが1974年に発表したポニークーペ・コンセプトを復元!レストアを担当したのは当時のデザイナー、ジョルジエット・ジウジアーロその人
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「旧車に乗っていたら、もうこの世にいなかっただろう」

事故の直後、ジウジアーロ氏は伊紙「ラ・スタンパ」に自ら寄稿し、その体験と現在の心境を赤裸々に語っています。

「私のクルマは、インテリジェントなシートベルト・プリテンショナー、数多くのエアバッグ、そして段階的に変形する強化構造ボディによって、私を殻のように守ってくれた。まさに"終わり"と"新たな始まり"を分けたのはこれだった」

と語り、最新の車両安全技術が生死を分けたと強調します。

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安全は「ラグジュアリー」になってしまった

ジウジアーロ氏は、自らがこれまでにBMW M1、デロリアンDMC-12、フィアット・パンダ、VWゴルフといった名車をデザインしてきた経験に触れながら、こう続けます。

「今日、安全とは“贅沢”なのだ。新しいクルマを買える人ほど、生きて帰れる可能性が高い」

なお、イタリア国内の自動車の平均車齢は15年。

仮にこの事故が15年前の車で起きていたら、自分は生きていなかったかもしれない──そう彼は述べます。

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この傾向はイタリアに限った話ではなく、2024年時点のアメリカでも平均車齢は12.6年と過去最高を更新しており、車両価格の高騰から「安全な車は富裕層しか手にできない」という現実が浮き彫りになっていて、この状況を見るに、ジョルジエット・ジウジアーロ氏のいう「安全とは贅沢」にも理解が及ぼうというもの。

「私は“その7分の1”の生存者だ」

統計によれば、現代の新型車に乗っている人は、15年前の車に乗っている人と比べて事故時の生存率が7倍になるとされ、この数値を踏まえジウジアーロ氏は、

「私は、その“7回に1回”の生存例なのだ」

と語り、安全技術の恩恵を受けられることがいかに重要かを強調します。

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今後もデザインは続ける。「安全性」を再定義する意志も

同氏は現在も療養中ではありますが、ジウジアーロ氏は「自転車に乗れないのは残念だが、生きていること自体が奇跡だ」と語り、今後も自動車デザインに取り組む意欲を失っていない、とのこと。

事故の体験を経て、今後はこれまで以上に「安全性」を重視したデザインを追求する可能性があると見られ、その作風には今後変化が見られるのかもしれませんね。

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参照:Jalopnik

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