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今後はこの「需要」が増えそうだ・・・。ノビテック、フェラーリ12チリンドリの「ブラックバンド」を”修正”。さらには静かすぎた排気音を「本来の姿」へ

今後はこの「需要」が増えそうだ・・・。ノビテック、フェラーリ12チリンドリの「ブラックバンド」を”修正”。さらには静かすぎた排気音を「本来の姿」へ

Image:NOVITEC

| 最新のフェラーリには「賛否両論」が存在する |

とくにここまで議論を呼んだデザインは今までのフェラーリには存在しなかった

最新のフェラーリの特徴のひとつが「ブラックバンド」、そして「静かすぎる排気音」。

前者はフェラーリのデザイン的方針によって採用されるもので、後者は「法規制」に対応するための(フェラーリにとっては譜本だと思える)やむをえない仕様です。

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フェラーリの現デザイナーは着任から15年。強い個性と信念を持ち、フェラーリのデザインを変革し続けることでフェラーリのデザインはどう変わり、どこへ向かうのかを考える

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そこで今回フェラーリのチューニングにおけるパイオニア、ノビテックが「12チリンドリの“静かすぎるV12”と“物議を醸したフロントデザイン”」を改善するというチューニングプログラムを発表。

新開発のインコネル製エキゾーストとボディ同色フロントフェイスにて本来のフェラーリらしさを取り戻した、とアナウンスしています。

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「議論を巻き起こす」ことはなにかに挑戦した証でもある

「フェラーリのラインアップに“ハズレ”は存在しない」と言われてきましたが、2024年5月にデビューしたフェラーリ12チリンドリ(12Cilindri)はファンの間で2つの点が議論を呼んだ存在です。※ただ、ぼくとしては両方ともポジティブに捉えている

そに議論の的は——「控えめすぎる排気音」と「賛否が分かれるフロントデザイン」

この2つの課題を一挙に解決したのが、ドイツのチューニングブランド「ノビテック(Novitec)」で、同社はこれまでも、フェラーリ、ランボルギーニ、マクラーレンなどのエキゾチックカーを“さらに洗練されたモンスター”へと進化させてきたという歴史を持っています。

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フェラーリ「12チリンドリでは、急進的で破壊的なデザイン手法を採りました。なぜならV12フロントエンジンモデルはいまやパフォーマンス面でのフラッグシップではないからです」
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■ フェラーリ12チリンドリが本来の“咆哮”を取り戻す

ノビテックはまず、フェラーリ12チリンドリ用の新開発エキゾーストシステムを公開。

純正ではEU騒音規制により抑えられていた排気音を、“マラネッロ本来の交響曲”へと解放することに成功しています。

このシステムは軽量インコネル製で、オプションにて純金メッキ仕上げを選択可能。

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これにより放熱性能を高め、サウンドだけでなく耐久性・効率も向上するとされ、さらにこのエキゾーストシステムはアクティブ・バタフライバルブを備えており、ドライバーがサウンドの強弱をコントロールすることが可能となっています。

加えて高流量キャタライザーも装備されており、ノビテックによれば”出力向上にも寄与している”とのこと(具体数値は未発表)。

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■ ボディカラー統一で“違和感フロント”を解消

12チリンドリのデビュー当初から批判されたのが、フロントバンパー中央のブラックバンド(黒い帯)ですが、今回ノビテックはここをボディ同色にペイントし、よりクリーンでエレガントな顔立ちへと刷新しています。※クラシカルな雰囲気になったようにも感じられる

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そのほかにも、カーボン製エアロパーツを多数追加し、これらは見た目だけでなく空力的効果も併せ持ち、実際に安定性とダウンフォースを向上させているのだそう(これもまた具体的な数値が公開されていない)。

また、これらカーボンパーツは露出仕上げまたはボディ同色仕上げが選択可能だと説明されています。

  • フロントリップスポイラー
  • リアディフューザー
  • ボンネット&フェンダーベント
  • サイドミラーキャップ
  • サイドシル
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■ 走行性能を引き締める足まわりとホイール

足まわりにはVossen(ヴォッセン)と共同開発した鍛造ホイールを装着し、これはフロント21インチ、リア22インチというセットアップ、そしてタイヤサイズは275/35Z(前)・325/30Z(後)。
公式フォトにて装着されるのはNF11 5スポークデザインで、仕上げは数十種類のカラーから選択可能です。

さらにスポーツスプリングによって車高が約30mmダウンされ、これによって重心が下がり、ハンドリングのシャープさとビジュアルの迫力を両立しています。

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■ 内装・価格は未発表、しかし更なる進化を予告

ノビテックはインテリアにもオプションを設定していますが、詳細はまだ明かされていません。

価格も非公開となっていて、しかしすべてのパーツは(セットではなく)個別注文が可能とのこと。

もちろん、これらを装着することでフェラーリの純正保証は無効になりますが、これは「自由への代償」だと捉える必要がありそうですね。

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なお、ノビテックは今後、さらなるパワーアップキットを開発中とも述べており、「定番」の究極ワイドボディ仕様「N-Largo」の登場も確実視されているところ。

このN-Largoはノビテックにて「最上位」に位置するチューニングパッケージそしてコンプリートカーであり、12チリンドリ版が登場すれば、フェラーリ史上最も過激なV12ロードカーとなることは間違いないものと期待されています。

■ ノビテックは“フェラーリの影なるパートナー”

ノビテックの存在は、しばしば「フェラーリの正統派を汚す」と批判されることも。

しかし実際には、フェラーリが法規やブランド制約のためにできないことを、彼らが代わりに実現しているとも捉えることもでき、12チリンドリの真の姿を見たいなら、ノビテック仕様こそその答えなのかもしれません。

ノビテックがフェラーリ12チリンドリのチューニングプログラムを紹介する動画はこちら

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参照:Novitec

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