| この車両なら「いくら払っても欲しい」と思う人が少なくないはずだ |
現在ロサンゼルスでは、チューニングカー/カスタムカーの祭典でもあるSEMA開催真っ盛りですが、現地レポートで多く見られるのが「1960−1970年代のアメ車の現代風カスタム」。
いわゆるレストア+モディファイ=レストモッドというものです、今回リングブラザース(Ringbrothers)が1969年製のシボレー・カマロをハードにレストモッドした個体、”ヴァルキュリア(Valkyrja)”を発表しています。
レトロな雰囲気はそのままに、現代の素材と技術でカスタム
そしてこのカマロ・ヴァルキュリアは見どころ満載のクルマであり、内外装に渡り、細部にまで手の入ったカスタムカー。
ボディカラーは抹茶オレのような色味(TOTOPKGグリーンというらしい)を持っていますが、これはカマロのカスタムではベージュとともによく見られるカラーでもありますね。
ボディパーツの多くは3Dプリント、そしてCNCにて製作されており、そのレトロなルックスに似合わず最新の素材や技術が用いられることに。
全体的には「光沢」が抑えられ、メッキパーツの代わりにマットグレー仕上げのパーツが用いられているところも。
全体的には、なんとも言えない渋い色合い。
これはベルギーの顧客によって注文されたもので、残念ながら「売りに出されることはなく」、SEMA終了後にはベルギーへと旅立つようですね。
ホイールはHRE製で、やはりトーンはボディの他パーツと合わせられています。
テールランプにはパンチングメタルのカバーが取り付けられ、その周囲はカーボンファイバー。
あまりに美しい仕上がりですね。
給油口もビレットパーツ。
こういったパーツにこだわるのも北米カスタムの特徴であり、わざわざベルギーからオーダーする気持ちもよくわかります。
ボディパネルにも大幅に手が入り、リアフェンダーもオリジナル形状に。
リアアンダーにはディフューザーが装着され、テールパイプはセンター出しに(エキゾーストシステムはFLOWMASTER製)。
テールパイプのステーにまでCNSパーツが使用され、どんなところにも手を抜かないという姿勢が見られます。
ナンバープレート位置には「VALKYRJA」。
ルーフは「ダブルバブル」、そしてカーボンファイバー。
なお、タイヤはけっこう太い(902馬力なので当然か・・・)ようですね。
フロントフェンダー、そしてエア抜き用のダクトもオリジナル。
やはりVALKYRJAの文字が見られます。
ドアミラーもオリジナル形状。
まるでコンセプトカーのようなデザインです。
ヘットライトはLEDプロジェクター。
グリル内にはカーボンファイバーが用いられ、日産GT-Rから流用されたと思われる「R」エンブレムも。
フロントフードのセンターもカーボン製。
先端には大きな吸気用ダクトが設けられていますが、このパワーを発揮するにはそれなりの「吸気」が必要、ということですね。
ヴァルキュリアに搭載されるエンジンは6.8リッターLS3 V8。
エンジンそのものはウェンガー・モータースポーツによってチューンされ、2.9リッターの容量をもつウィップル製のスーパーチャージャーが装着済み。
その出力はなんと902馬力を発揮するそうですが、「1969年に設計された車体が耐えることができるのだろうか」とちょっと不安になったりします。