| これまでの実績を見ると、けっこう買う人は多いのかもしれない |
イタリアはモデナに拠点を構える「アレス・デザイン」。
創業者はフェラーリ副社長とロータスCEOを歴任したダニー・バハー氏で、この地にて創業したのは「フェラーリやランボルギーニ、パガーニ(いずれもほぼ同じ地域)向けのサプライヤーが集中し、経験豊富な人材が多いから」だと伝えられています。
そしてアレス・デザインはデトマソ・パンテーラを現代に蘇らせる「プロジェクト・パンサー」を推し進め、フェラーリ812スーパーファストをベースに「250GTOのオマージュモデル」を製造するなど、多数のプロジェクトが進行中。
アレス・デザインS1プロジェクトはこんなクルマ
そんな中、新たなる試みとして發表されたのが「アレス・デザインS1プロジェクト」。
これは(その姿からは想像がつきませんが)C8コルベットをベースにカスタムされたクルマで、その心臓にはコルベット由来の6.2リッターV8(705HPまでチューンさている)を持つというスーパーカー。
なお、このエンジンについては「アメリカのサプライヤーとアレスデザインとの契約によりカスタムされた特別製」であり、コルベットに積まれる”ノーマルの”エンジンとは全くの別モノなのだそう。
そして出力向上については「過給器やソフトウエアによるものではない」とのことで、つまりは自然吸気のままメカチューンがなされているということになりますね(レッドゾーンは+2500回転の9000RPM)。
ちなみにそのサウンドは「かつてのF1に積まれていたV10エンジンを彷彿とさせる」ものだともコメントされています。
なお、このアレス・デザインS1プロジェクトはワンオフやショーモデルではなく実際に24台のみが市販され、その価格は1台50万ユーロ(約6300万円)。
フロントはオリジナリティのあるデザインで、しかしSSCトゥアタラ、アスパーク・アウルにちょっと似ているような気も(ワイパーの角度がちょっとずれているのが気になる)。
リアから見ると、あの「5000馬力を発生する」ドバイ発のハイパー(という表現でも足りない)カー、デヴェル・シックスティーンに似ているという印象。
テールランプはブガッティ・シロンのLEDライトバーを流用したかのように見えますが、両端や周囲の形状がちょっと違うようにも見受けられます。
なお、リア全面にダクトを配置するというのもブガッティ風ですね。
タイヤはミシュランの「ラインとロゴ入り」。
扁平率が以上に低く、そしてホイールサイズは常識はずれに大きいのだと思われ、このあたりはコンセプトカーを通り越して「レンダリングの世界から抜けしてきた」かのようにも見えます。
アレス・デザインはほかにもこんなクルマをリリースしている
なお、アレス・デザインは基本的に「富裕層向けのコーチビルダー」。
自らプロジェクトを立ち上げて広く販売することもあるようですが、富裕層から注文を受け、ワンオフにて車両を制作することが多い模様。
加えて、いずれの車両の価格も「数千万円」と非常に高額なことも特徴です。
参照: Top Gear, ARES Design