| アレス・モデナを運営するのは元フェラーリ副社長、ダニー・バハー氏 |
けっこう長い間存続し、数々のクルマを発表しているので、けっこう売れているのだと思われる
さて、これまでにもランボルギーニ・ウラカンをベースにして製作したデ・トマソ・パンテーラの現代版「プロジェクト・パンサー」など様々なカスタムカーを世に送り出してきたコーチビルダー、「アレス・モデナ(アレス・デザインから社名変更)」。
今回は以前より進めていた「S1」プロジェクトの市販バージョンの画像そしてスペックを公開しています。
なお、このS1プロジェクトは2020年に開始された同社独自デザインを持つ「スーパーカー(ハイパーカー)計画」で、ベースとなるのはC8世代のシボレー・コルベット、しかしその内外装は完全にオリジナルデザインへ変更するというもの。
-
伊アレス・デザインがC8コルベットをベースに700馬力オーバーの「S1プロジェクト」発表!価格は6100万円、果たして売れるのか?
| 見た目はなかなか魅力的だが | さて、先日はC8世代のコルベットをベースにしたスーパーカー(ハイパーカー)、「S1プロジェクト」を公表したアレス・デザイン。このアレス・デザインはイタリア・モデナに ...
続きを見る
S1プロジェクトには「タルガ」「スパイダー」が存在
このS1プロジェクトについて、スピードスター(タルガルーフ)とスパイダー(ドロップトップ)という2つのボディスタイルが用意されており、2020年に公開されたコンセプトモデル、そしてその後2021年にリリースされた進化版に比較すると細部がリファインされ、より現実的に、そしてより近代的となっています。
-
えっ!?これがコルベット?元フェラーリ副社長がC8コルベットをベースにハイパーカー製作、24台を6300万円で販売
| これまでの実績を見ると、けっこう買う人は多いのかもしれない | イタリアはモデナに拠点を構える「アレス・デザイン」。創業者はフェラーリ副社長とロータスCEOを歴任したダニー・バハー氏で、この地にて ...
続きを見る
ちなみにこのS1プロジェクトにつき、発表当時のデザインが「ギルソン・パク氏のデザインした、2035年を想定したポルシェのル・マン・レーサー(下の画像)」に似ていると批判されたことがありますが、その批判をかわすためにも若干の調整が入っているようでもありますね。
ただ、それでもケーニグセグっぽいキャビン、ブガッティ・シロンのようなテール、マクラーレン600LTやポルシェ918スパイダーのような上方排気を備えることは間違いなく、全体的には「なんとなく何かに似ている」と考えていいのかも。
なお、アレス・デザインはなんらかの実在のクルマにモチーフを求めることが多く(過去のクルマへのオマージュや、コンセプトカーに採用されているディティールを引用することが多い)、あまり「自社オリジナルの」デザインには強くないのかもしれません。
ただ、今回のS1プロジェクトについて、どう見ても「コルベット」には見えず、ここまで大きくイメージを変えたことについては評価するべきなのかもしれませんね。
ちなみにコルベットのボディ外板は外部からの応力を受けない「あとから貼り付けた」構造を持っており、その構造がこういったコーチビルディングを可能としているのだと思われます。
ボディパネルは「フルカーボン」にて新設計されるものの、フロントガラス、ウィンドウ、ドア開閉機構はコルベットのパーツを流用するといい、これは「それらのパーツの設計があまりに煩雑になりコストが膨らむため」だとされています。
アレス・モデナS1プロジェクトのボディサイズは全長4684ミリ、全幅2009ミリ、全高1214ミリで、ベースとなるコルベットよりも長く、広く、しかし低いという数値を持ち、タイヤサイズはフロント275/30 ZR20、リア345/25 ZR21という異径です。
搭載されるエンジンはGM製の6.2リッターV8、ただし見ての通りエキゾーストシステムはアレス・モデナによる専用設計だと思われ、トランスミッションもコルベットと同じ8速デュアルクラッチ、そしてアルミ製のシャシーや足回りもコルベットからキャリーオーバーされている、とのこと(出力は大幅に向上させられる可能性が高い)。
アレス・モデナS1プロジェクトのインテリアはこうなっている
そしてこちらはS1プロジェクトのインテリア。
デジタルメーター、そしてipadのような大きなインフォテイメントタッチパネル、助手席ディスプレイが確認でき、エクステリア以上に「昨年公開されたレンダリング」から進化を果たしています。
なお、ディスプレイのグラフィックはアレス・モデナ専用となり、アレス(闘神)のマークが入りますが、プロジェクト・パンサーのメーターは「ランボルギーニ・ウラカンのまま」であったことを考慮すると、このあたりのプログラミング技術についてもしっかり向上させてきた、ということになりそうですね。
全般的には、これまでの計画よりも「豪華」になったという印象。
なお、ステアリングホイールやスイッチ類の一部はコルベットから拝借しているもよう。
ただ、高品質なナッパレザーやピエノフィオーレレザーが使用されているといい、カーボンファイバーもふんだんに使用されています。
このアレス・モデナS1プロジェクトはロードスター、スパイダーそれぞれ24台の限定生産となるそうですが、価格については今のところ「非公開」です(受注は開始されているので、問い合わせた人のみに価格を知らせているのだと思われる)。
2021年版「アレス・モデナS1プロジェクト」を紹介する動画はこちら
あわせて読みたい、アレス・モデナ関連投稿
-
「デ・トマソ・パンテーラ」復刻版「アレス・パンサー」がついに生産へ。7800万円、650馬力、リトラクタブルヘッドライト、そして中身はランボルギーニ
ちなみにテールランプはシボレー・コルベット 先般より少しづつ情報が公開されていた、アレスデザインによる「プロジェクト・パンサー」。これはかの「デ・トマソ・パンテーラ」を現代によみがえらせるというもので ...
続きを見る
-
デ・トマソ・パンテーラ現代版、アレス・パンサーはなんとデュアルクラッチなのにMT風シフトパターンを持っている!これぞ理想のトランスミッション?
| さすがは少量生産、そして「車好きのためだけに」生産を行うコーチビルダーだけのことはある | さて、デ・トマソ・パンテーラを現代に蘇らせるという計画によって誕生した伊アレス・デザインの「プロジェクト ...
続きを見る
参照:AresModena