| まさかのアポロIEが鈴鹿サーキットに。これを逃せばもう見る機会はなさそう |
11/17-18に鈴鹿サーキットにて開催される「サウンド・オブ・エンジン(RICHARD MILLE SUZUKA Sound of ENGINE 2018)」にて、アポロIE(インテンサ・エモツィオーネ)が参戦することが決定。
「アポロ」社は、もともとアウディのエンジニアが設立した「グンペルト」社を香港の実業家であるノーマン・チョイ氏率いる投資グループが購入し、アポロへと社名変更した組織。
そして、その一号車がこの「インテンサ・エモツィオーネ=IE」というわけですね。
アポロIEはロードカーとしては史上最高レベルにエクストリーム
なお、このインテンサ・エモツィオーネはフェラーリ製6.3リッターV12エンジン(もちろん自然吸気)を搭載し780馬力(以上)を発生(0-100キロ加速は2.7秒)。
基本構造はカーボンモノコック、トランスミッションは6速シーケンシャル、駆動輪は後輪のみ。
ハイブリッドもない、ターボもない、4WDもない、という「ないないづくし」という現代では非常に珍しいクルマです。
分類としては「ハイパーカー」となりそうではあるものの、アポロいわく「ラ・フェラーリやマクラーレンP1のような”ヤワ”なハイパーカーとは一緒にしないでいただきたい」とコメントしているとおり、とにかくエクストリームなクルマ。
どこがエクストリームかと言うとまずはこのシャシー。
モノコックだけではなく前後セクションもカーボン、さらにサスペンションはインボード。
そしておそらくは重心を適正化するためにシートは「固定(スライドなし)」。
脚も上に投げ出す「フォーミュラカー」スタイルです。
ただし走行性能だけにこだわったわけではなく、各部の仕上げの美しさも特筆モノ。
特にこのマフラーエンドは「”エンド部だけで”800万円くらい」のコストが掛かった芸術品のようなフィニッシュが与えられています。
そしてホイールのスポークにも肉抜きが施されるなど、「一部の隙もない」のがアポロIE。
とにかく、ここまでこだわったクルマは自動車史上例を見ないというほどですが、これもノーマン・チョイ氏が「ビジネス」としての成功ではなく、「個人の夢」を実現しようとした結果だからこそなのかもしれませんね(同氏はアポロIE.について、ロードカーとしてではなく、公道を走る”グループCカー”として実現させたかったと語っている)。
なお、アポロ・インテンサ・エモツィオーネの開発はドイツの「HWA」。
このファクトリーはAMG創始者、Hans Werner Aufrecht氏が自ら運営する設備で、現在は主にレーシングカーの製造を担当しています。
ちなみに、小室哲哉氏が「購入したものの、自分には運転できないことがわかり、置いているだけだった」と語っているメルセデスCLK GTRもHWAによる開発と製造ですね。
鈴鹿サウンド・オブ・エンジンはこういったイベント
「SUZUKA Sound of ENGINE」は例年鈴鹿サーキットにて開催されるイベントで、そのメインは「ヒストリックカー」。
自動車の歴史を築いてきた数々の名車、モータースポーツを彩ったレーシングカーたちが集い、その姿をファンに披露するという性格を持っています。
今年は「マスターズ・ヒストリック・フォーミュラ1・イン・ジャパン」が初開催となるのがひとつの目玉で、1966年から1985年々までのノンターボ3リッターF1マシンが参加するもの。
さらにはアポロIEが目指した「グループCカー」も多数走行し、1991年のル・マンにて優勝を飾ったマツダ787Bも登場するようですね。
そして「ゲスト」としてはミカ・ハッキネン氏も登場し、ファンセッションも開催されるとのことで、今年の鈴鹿サウンド・オブ・エンジンはかつてないほどの盛り上がりを見せることになりそう。
他にも行われている、アポロIEのデモ走行
なお、アポロIEは2019年の発売に向けて様々なテストを敢行中。
こちらはドラッグレースのイベント会場にてほかのハイパーカーやスーパーカーと速さを競う動画。
サーキットによるテスト風景の公開も。
スーパーカー専門女性ユーチューバー、スーパーカーブロンディ、そしてリチャード・ハモンドによるアポロIEの試乗レビュー。
VIA:SUZUKA CIRCUIT