| 自信を持ち、相手に対して敬意を払えば何も怖くない |
とにかく、何かを欲しいと思ったらすぐに行動
さて、よく受ける相談の一つに「高級車ディーラーやスーパーカーディーラーに入りにくいんですが・・・」というものがあります。
たしかにこれはよく理解でき、というのも実際にぼくもかつてはそう考えていたため。
ただ、(非常にありがたいことに)いろいろなクルマを購入できるだけのお金を持ってみると、まったくそうは考えずにディーラーに入れるようになった自分もいるわけです。
これは「いざとなればそのクルマを買えるから」かもしれませんが、よくよく考えると、ディーラー側の対応は(貧乏だった頃のぼくへの)対応と何かが変わるわけではなく、変わったのは単にぼくの「心持ち」だけなのですね。
人は心の余裕だけでずいぶん考え方が変わる
これはどういうことかというと、たとえばそのクルマを買うだけのお金がない、もしくは準備ができていない際にそのディーラーを訪問しようとすると「もしそのクルマを買わされたらどうしよう」と不安に思ったりするものの、そのクルマを買うだけのお金があれば「条件が合えば購入してみよう」という余裕をもって訪れることができるわけですね。
ただ、どちらの場合でもディーラー側の対応は(ディーラー側はぼくらの懐具合などを知らないので)なんら変わるわけではなく、変わるのはぼくらの心だけ、ということになります。
状況を変えて例えると、地面の上に30センチ幅のテープを貼って「その上を歩いて」と言われればなんら問題なく歩けると思いますが、断崖絶壁の上に幅30センチの板を通して「その上を歩け」と言われればほとんどの人がその上を歩けないかもしれません(ぼくは高所恐怖症なので渡れない)。
もしくは、両脇に何も停まっていない駐車場だと「すっと」駐車できるかもしれませんが、両脇にウインドウが真っ黒なロールスロイスが停まっている間に駐車せねばならないときは「ステアリングホイールが滑るほど」汗をかいてしまうかもしれません(ぼくはそういった状況がひどく苦手だ)。
つまり、「ディーラーに入りにくい」という恐れにも似た感情は相対的なものであって「絶対的なものではない」と言いかえることができ、「ディーラーに入りにくい」と思ったときは、「自分は、(実際にそんなお金はないけれど)その気になればその場のクルマをどれでも買えるのだ」という気持ちで訪問すれば恐れを取り除けるんじゃないかと考えるわけですね。
ボクらは恐れを克服せねばならない
参考までにですが、こういった現象について、ぼくは「人の心に巣食う悪魔」「自分の心の弱さが作り出した幻影」だと呼んでいるのですが、こういった恐れはおそらく人間のみが持ちうるもののようで、たとえば猫さんだと、上の「30センチ幅」の例だと、地面だろうが断崖絶壁だろうと、己の目的のためには恐れを感じず、同じように渡るんじゃないかと思います(その意味では、猫から学ぶことは本当に多い)。
つまり、なにかを恐れるあまりなにかに挑戦しないのは「挑戦しない理由」を自分で作り出しているに過ぎず、自分の心の弱さや、作り出した幻影に負けてしまっていると考えることもでき、よってぼくはなにかを恐れるときほど、その恐れを克服すべく「前に」一歩踏み出すようにしているのですね(最初にポルシェセンターや、ランボルギーニディーラーに足を踏み入れたときは非常に恐ろしかったが、いまでもそれらに「初めて」行ったときのことは昨日のように覚えている。つまりはそれくらい緊張していたということになる)。
ただ、それらを克服してこそ「見えてくる」世界もあり、そしていまぼくはここに立っているわけですが、とにかくぼくが言いたいのは「恐れとは絶対的なものではなく相対的なもので、考え方一つでそれを消し去ることができるのだ」ということ。
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たぶんディーラー側はボクらがそんなにすぐクルマを買うとは考えてない
そしてもうひとつぼくが(高級車やスーパーカーディーラーの訪問に際して)思うのが、ディーラー側は、ぼくらが思うほど、ぼくらのことを気にしていないということ(他人がぼくらの髪型や服装をさほど気にしないのと一緒で)。
ぼくら自身にとっては「自分はメインキャラ」ではあるものの、(悪い意味ではなく)ディーラー側からするとぼくらはその他大勢のモブキャラの一人であり、視点が全く異なるわけですね。
そして高額なクルマになればなるほど、そう簡単にポンと買えるわけもなく、近年の情報化社会において、消費者は多数の競合の情報を集めて慎重に検討しているということも(ディーラー側でも)十分わかっていて、実際に競合車まで含めると顧客のほうが高いレベルの知識と経験を持っている場合も少なくはありません。
そんな状況において、一昔前のような「押し」のセールスでは客を逃してしまうだけになってしまい、最近の自動車ディーラーの方向性として「じっくり時間をかけて関係性を構築する」という方針へとシフトしつつあるもよう。
さらにはディーラーを通じて「たとえ購買にいたらずとも、そのブランドのファンになってもらう」ようにメーカーからの(ブランディングに関する)指示が出ていると思われる場面も多く、簡単に言うと「売る」から「買ってもらえるように誘導する」というイメージですね(それでもメーカーからはノルマが課せられるので、ディーラーの営業さんはつくづく大変だな、と思う)。
よって現在は「ディーラー訪問=買わされる」というわけでもなく、そのあたりは臆せずにディーラーへと向かうと良いかと思います。
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近年は「買うほうが難しい」場合も
なお、最近では「買う」ことが非常に難しい商品も多く、自動車だと「限定モデル」、そして一部の機械式腕時計も「取り合い」。
そんな中でどうやって自分が欲しい物を手に入れるかということを考えると、「まずは行動しないと始まらない」。
つまり販売店との接点を作っておくということですが、その意味でも、気になる製品があり、それを欲しいと思えば、「買えるようになる(お金ができる)まで待つ」のではなく、「買うための情報収集を開始する」ことが重要だと思います。
その過程で様々な情報を得ることができ、注文のタイミング、支払い方法など「ネットでは知ることができない」情報を得ることができ、そこからやるべきことも見えてくるので、ひとまずは動いてみるしかないだろうということですね(高級品市場は流動的であり、ネットよりも店頭での情報のほうが正確な場合が多い)。※今はお金がないが、将来買おうと思っていると正直に言ってもいい。というか言ったほうがいい
そしてそのモノを買おうとするならば、販売店やスタッフに対しても真摯に接することが非常に重要だとも考えていて、これはやはり人と人とのつきあいなので相手に対する敬意をいかなる場合も忘れてはならないということであり、場合によってはある程度のセルフプロデュースも必要になるかもしれません。
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