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世界の電動車販売が前年比29%増。2025年1〜4月で560万台突破、中国と欧州が市場を牽引しEV市場は新たなステージへ

中国車

| 世界の電動車販売、2025年も絶好調スタート |

世界的なEVシフトが「加速中

2025年の電動車(バッテリーEV=BEVおよびプラグインハイブリッド=PHEV)市場が前年比で大きな成長を見せているとの報道。

最新データによると、1〜4月の累計販売台数は約560万台となり、前年同期間比で29%増と驚異的な伸びを記録したことが明らかになっています。

4月単月で150万台、やや減速も高水準を維持

統計を見るに、4月だけでも世界で約150万台のEV・PHEVが販売され、これは前年同月比で29%増加という数字です。

ただし3月と比べると12%の減少が見られ、これは新たに導入された関税への駆け込み需要が一段落したことが原因と見られます。

中国が圧倒的リード、販売台数330万台で市場を牽引

市場別に見てゆくと、引き続き中国が最大市場として君臨しており、2025年の1〜4月だけで330万台のBEV・PHEVが販売され、前年同期比で35%増加。

4月単月では前月比で9%減少したものの、前年同月比では32%増と依然として高い成長率を維持しています。

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欧州も回復傾向、主要国が二桁成長

注目すべきは「2024年にやや低迷していた」欧州市場が回復基調にあることで、2025年1〜4月の販売台数は120万台(+25%)に達しており、 特にBEVが好調で29%増加、PHEVは16%増と堅調な数字を記録することに。

なお、ちょっと前までは欧州のEV市場は「需要が減退し、誰もEVを買いたがらない」として多くの自動車メーカーが「EVよりもPHEV」へと開発の軸足を移しましたが、直近の数値を見る限りでは「またもや自動車メーカーの読みが外れ、まさに今の自動車市場は先が読めない」ということを示唆しているのかもしれません(ただ、ベントレーだけは、いったんのEV需要の落ち込みの後、EV需要が反動によって回復すると述べ、EV重視の姿勢を崩さなかった)。

国別の伸び率(前年比)は以下の通りです。

  • ドイツ:+42%
  • イタリア:+56%
  • スペイン:+57%
  • イギリス:+32%
  • フランス:-14%(減少)

※フランスの販売減は政府の購入補助金の削減が主な要因だとされる

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北米市場は伸び悩み、メキシコが倍増

北米では年間60万台の販売を記録しましたが、前年比5%増と他地域に比べてやや控えめな伸びに留まっており、これもつい先ごろまでの「欧州ではEVが売れなくなったが、アメリカではEV需要が旺盛」という流れとはまったく逆。※ただし、メキシコ市場は前年の2倍近い販売台数に達しており、地域差が際立っている

「その他の地域」でも合計50万台(+37%)が販売され、電動化の波が世界中に広がっていることが伺え、 全体として、2025年は世界規模でEVおよびPHEVが普及段階から本格的な成長段階へと移行しているようにも見受けられますね。

関税の影響と今後の見通し

アメリカと中国は一部の自動車部品に対する関税を一時的に緩和したものの、バイデン政権が以前に課したEV本体への関税は継続中。

このような不透明な貿易環境にもかかわらず、中国やEUの自国メーカーが強さを見せているのが現状で、政府の補助政策や関税動向に注目が集まる中、世界のEV市場は引き続き成長を続けると見ていいのかもしれません。

  • 2025年1〜4月:世界で560万台のEV・PHEVが販売
  • 中国:330万台(+35%)
  • 欧州:120万台(+25%)
  • 北米:60万台(+5%)
  • その他:50万台(+37%)

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