| もしかするとエンジン供給元のメルセデスAMGでも同じ問題を抱えているのかも |
アストンマーティンにとっては「順調」とは言えない滑り出しに
さて、アストンマーティンが北米にて「ヴァンテージ、DB12、DBX」の3モデルに対しオイルラインの不具合でリコールを実施。
影響するのは(米国では)1,095台、そして「オイルホースが破裂してエンジンが動かなくなったり、火災が発生したりする可能性がある」とされ、実際に9件のトラブルがあったそうですが、幸いなことにこれに起因する事故や負傷は報告されていない、とのこと。
なお、対象となる3モデルの年式は比較的最近となっていて、2025年(ヴァンテージ)、2024~2025年(DB12)、2024~2025年(DBX 707)だと届け出られています。
具体的にはどういった問題が発生?
NHTSA(National Highway Traffic and Safety Administration=国家道路交通安全局)に提出された内容によれば、(製造時の)押し出し工程での問題によって、「オイルクーラーホースの内壁の厚さにばらつき」が生じたとあり、これが弱点となって通常の車両運転中に発生する高温や圧力脈動の影響を受けやすくなると説明されています。
そして最悪の場合は「オイルホースが破裂してオイルと油圧が突然失われる可能性」があり、これが発生してしまうとエンジンが停止したり、最悪の場合は焼付きを起こしてエンジンが破損するほか、事故や火災のリスクも考えられますが、まずアストンマーティンはDBX 707にてホースが裂けたという報告を4月に受け取ることに。
その後調査を開始し、その過程において6月には3台のDB12で同じくホースが裂けたという報告を受けていて、同月には「製造上の欠陥」を突き止め、この問題に対処するために(その後に生産された車両では)様々な変更が行われているそうですが、リコール対象車については今後オーナーへと通知が出され、ディーラーにて「新しいホースへ」と交換がなされることとなるもよう。
ちなみに以前、アメリカそして日本でも同様の(オイルホースの)問題にてDBX707にリコールが出されていますが、アストンマーティンは今回のリコールについて「また別の問題」だと述べており、これらホースのサプライヤーの技術になんらかの問題があったのかもしれません。※前回は冷却系(オイルクーラー)のホースの問題であった
-
アストンマーティンがDBX707に「火災のおそれ」として国内にてリコール実施。テスラもモデル3のサイドカメラのリコールを届け出、しかしこちらはOTAにて解決
| アストンマーティンがリコールの届け出を行うのは非常に珍しい | そしてテスラが日本でリコールを行うことも珍しい さて、アストンマーティンジャパンがDBX707にリコールを実施(アストンマーティンの ...
続きを見る
合わせて読みたい、リコール関連投稿
-
アストンマーティンがDBX / DBX707にリコールを届け出、「ヒューズボックスの固定が緩む可能性があり最悪の場合はエンジンが停止」。同社のリコールは珍しい
| アストンマーティンはめったにリコールを出さないことでも知られている | 当然のことではあるが、たった一つのボルトやナットの欠陥で動かなくなるのが自動車というものである さて、珍しくアストンマーティ ...
続きを見る
-
トヨタが北米にて「ほぼ全車種、4万台近く」にリコールを届け出。「オプションに貼り付ける重量記載ステッカーの数値を間違えました」
| ラベルの貼り間違いは皆無ではないが、ときどき報じられるリコールでもある | ただしトヨタにしては珍しい「イージーミス」である さて、トヨタが北米にて23車種(つまり現在北米で購入できるほぼすべての ...
続きを見る
-
ランボルギーニがウルス(424台)に、ポルシェが911とカイエン(1,968台)にリコール届け出。なお911は6月の2度に続くリコール
| ランボルギーニ、ポルシェともリコールの少ない自動車メーカーではあるが | ここまでリコールが続くのも珍しい さて、ランボルギーニは今年5月、北米にて「ウルスのボンネットが走行中に脱落する可能性があ ...
続きを見る