| 25年ルールによる輸入規制が解除されれば米国人がこぞって買い求めそうだ |
さて、ロータスが2000年に発売したウルトラハードコアなスポーツカー、「340R」の売り物が登場。
この340Rの名の由来について、1998年にコンセプトカーとしての340Rが発表された際、目標とする車体重量が500kgであったことから、「1トン当たりの出力が340馬力」になるという予測値から取られたもの。
ただし、実際に市販モデルが2000年に登場した際には目標値には届かずに重量は675kgにとどまっています。
ベースとなるエリーゼがそもそも「極限まで軽量化されていた」
なお、あまり軽量化できなかった理由としては、340Rのベースとなるエリーゼがもともと極限まで軽量化されているからだと思われ、元来パワーステアリングもブレーキブースターもABSもトラクションコントロールもなく、「外せるものがない」くらい。
それでもロータスはエリーゼからドア、サイドウインドウ、ルーフやその他パーツを取り払うことで約50kgの軽量化に成功しています。
参考までに、ロータスのクルマは本来不要なものが無いので、軽量化しても「ちょっと」しか軽くならず、よってロータスが限定車を発売する際のプレスリリースにおいても「アクセスパネルの形状変更で50g軽くなった」など、他のメーカーでは考えられないような数値とコメントを多々見かけます。
ちなみにぼくはこういった「なにもないクルマ」「割り切ったクルマ」が大好きで、このロータス340Rのほか、ロータス2-ELEVEN、スマート・クロスブレード、KTM X-BOW、BAC MONO、アリエル・アトム、ルノー・スポールスピダー、ちょっと趣向は違いますがプリマス・プロウラーといったクルマに強く惹かれるわけですね。
なお、このロータス340Rについて、新車当時は米国にて販売されておらず、よって「発売から25年(25年ルール対象)」を待たねば米国に入れることはできないものの、2025年をすぎるとドバっとアメリカへと輸出されることは間違いなく、「確実な投資物件」だとも考えています。
ロータス340Rのディティールはこうなっている
ここでロータス340Rの細部を見てみたいと思いますが、前後とも「サイクルフェンダー」。
これはロールセンターの適正化に相当貢献しているものと思われ、軽量化の数字以上の威力を発揮しそうです。
なおホイールはマグネシウム製(純正)。
フロントスクリーンはあるものの、サイドやリアウインドウはナシ。
ドアはないので、乗車時は「またいで」乗るということになります。
フロントカウルは「法的に必要なので被せてあるだけ」のように見え、中身はスカスカのようですね(地面が見える)。
あらゆる部分が簡素かつ直接的なつくり。
リアウイングはかなり「狭い」ようですが、340Rは高速安定性を最重要視するクルマでもないと思うので、そこまでのモノは必要ないのかも(オープントップですし)。
エンジンはもちろん車体ミッドに搭載され、出力は177馬力、0−100km/h加速は4.6秒(多くの個体が190馬力仕様へとアップグレードされたと報じられている)。
ロータス340Rのインテリアはこうなっている
そして外観以上にスパルタンなのがロータス340Rのインテリア。
当然内張りやマット、カーペット類はナッシング。
操作系は基本的に車体の中央線上に集められています。
ペダルはこう。
ブレーキ、クラッチとも(エキシージ、エリーゼを運転した印象では)非常に重く、運転するときはレーシングシューズ必須だと考えています。
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メーターも超シンプル。
ステアリングホイールは「小径」ですが、正直なところパワステなし、ハイグリップタイヤ装着でこのサイズだと回しにくく、こちらもグローブなどがあったほうがいいかもしれません。
基本的にはほぼノーマルだそうですが、エキゾーストシステムがJanspeed製へと交換されており、それらの記録等はすべて残っている、とのこと。
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参照:Collecting Cars