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ブガッティ創業者は「ブルー」ではなく「イエローとブラック」のクルマに好んで乗っていた!イエローはブルーの次にブガッティにとって重要な色だった

2022/08/13

ブガッティ創業者は「ブルー」ではなく「イエローとブラック」のクルマに好んで乗っていた!イエローはブルーの次にブガッティにとって重要な色だった

| ブガッティのイエローにそんな逸話があったとは全く知らなかった |

ブガッティで「イエロー」を選ぶ人は真のブガッティ愛好家かのかもしれない

さて、ブガッティのボディカラーといえば「ブルー」を真っ先に連想しますが、今回ブガッティ自身が「ブガッティの真の愛好家にとって、ブラック&イエローは、ブガッティの有名なデュオトーン(ツートーン)塗装を印象的に表現するだけでなく、創業者であるエットーレ・ブガッティへの敬意を表している」というコンテンツを公開。

これによると、エットーレ・ブガッティの愛車の多くが、「実はブラック&イエローで」仕上げられていたのだそう。

ブラック&イエローのルーツは、創業当時の本社にあった

今回公開されたコンテンツによると、「ブラック&イエロー」の歴史は、ブガッティの本拠地モルスハイムにまで遡るといい、創業当時、古いオークの門の上にあった梁は、エットーレが好んだ「ブラックとレッド」で仕上げられていた、とのこと。

なお、エットーレ・ブガッティの初期の愛車は黒が多かったそうですが、ブガッティが従来のモータースポーツ中心のグランプリデザインから、アールデコ調デザインを本格的に取り入れるようになると、急激にイエローとのツートーン仕上げが多くなり、その火付け役となったのが「ブガッティの顧客たちだった」と紹介されています。

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当時エットーレ・ブガッティの所有するタイプ41ロワイヤルはブラック&イエローに塗られており、タイプ40ロードスターやタイプ44も同じカラーリングで仕上げられていたことから同じカラーリングを希望する顧客が増えたといい、当時はちょっとしたブームだったのかもしれません。

なかでもタイプ51(レーシングカー)に搭載されていた2.3リッター直8エンジンを搭載し、モータースポーツをイメージしたタイプ55は、(エットーレ・ブガッティの息子である)ジャン・ブガッティがデザインしたデザインの2シーターロードスターボディを架装したことから最も高い人気を誇ったと言われます。

さらにはタイプ55の発表からわずか2年後の1934年に登場した、ブガッティ史上最も美しくエレガントなロードスターだと言われるタイプ57 グランドレイド・ロードスター・ウジーヌのボディカラーもやはりブラックとイエロー」。

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現代のブガッティも「イエロー」を重要視していた

なお、(現代の)ブガッティもこういった事情をよく理解しており、よって2014年にはブラックにコントラストの強いイエローのアクセントを加え、ホイールと「EB」ロゴにイエローを落とし込んだ「ヴェイロン16.4グランスポーツ・ヴィテス 1 of 1」がリリースされ、こちらのインテリアはブラックレザーにイエローのステッチ、ドアパネルにはイエローのレーザー穿孔によるヴェイロンのシルエットが再現されるという仕様。

その後ヴェイロンがシロンへとバトンタッチした後にも同様のカラーを持つ個体がデリバリーされており、北米に最初に納車されたのは「イエローとブラックカーボン」だったのだそう。

さらに2020年にはシロン・ピュールスポールにはイエローをベースにした「ジョーヌ・モルスハイム」と命名されたワンオフモデルも登場しています。

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ブガッティにてデザインディレクターを務めるアヒム・アンシャイト氏によると「エットーレ・ブガッティのように独自の技術を開発し、ジャン・ブガッティのようにデザインとエレガンスの境界を押し広げることで、他のどのモデルにもないものを創り上げることができるのです。だからこそ、ブラックとイエローは、デザインチームとしてもブランドとしても、私たちにとって重要な組み合わせであり続けているのです。もちろん、エットーレは伝統のための伝統に満足することはありませんでしたが、創業者が好んだこの色は、ブガッティというブランドと密接に関係しているのです」。

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現在、ブラックとイエローのブガッティたちはアルザスの中心地、ミュルーズの国立自動車博物館にある世界最大のブガッティ・コレクションの一部として大切に保管されているそうですが、ここでは25,000平方メートルの面積に「世界で最も珍しく、最も壮大で、最も価値のある400台」が展示されており、その中には生産わずか6台のタイプ41ロワイヤルのうちの2台など、に希少なモデルが含まれているようですね(世界中には、行ってみたい自動車博物館が多数存在する)。

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参照:Bugatti

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