| ブガッティの新型ハイパーカーはそのパフォーマンスだけではなく、芸術性においても比類なき存在となるだろう |
新興ハイパーカーが多数登場する中、ブガッティ最大の強みは「歴史に裏付けられた芸術性」でもある
さて、先日より様々なリークや情報公開が見られるブガッティの新型ハイパーカー。
これは2016年に登場し、先日「最後の一台を作り終えた」と発表されたシロンの後継モデルというポジションを持つクルマですが、今回公式に「6月20日に発表される」というアナウンスがなされることに。
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ブガッティの新型ハイパーカーは「レトロ」路線?
このたびブガッティが公開した公式ティーザー動画を見ると、馬蹄形グリルにおなじみのマカロンエンブレム、そしてフロントフードを確認できますが、マカロンエンブレムのサイズからするとフロントグリルはけっこう大きいのかもしれません。
グリル周辺には繊細なフレームが設けられ、しかしボディパネルとグリルとはツライチではなく、明確な段差が与えられていることがわかります。
加えて、フロントフード中央にも「盛り上がり」が見られ、さらにはその盛り上がりの中央にはインレイが用いられていますが、これはタイプ57シリーズにて(ブガッティ創業者、エットーレ・ブガッティの息子である)ジャン・ブガッティが取り入れた”センターライン”の再現であると考えられ、つまりブガッティの新型ハイパーカーは「ブガッティの伝統に忠実な」クルマとなりそうですね。
ブガッティはこのシロン後継車につき「美しさ、高級感、パフォーマンスという3つの柱に基づいてゼロから設計された、完全に刷新された独自ののデザイン」を持つと説明しており、タイプ57 SCアトランティック(ブガッティでもっとも高価なクルマ、ラ・ヴォワチュール・ノワールのオマージュ元)、豪華さで知られるタイプ41ロワイヤル、そして史上最も成功したグランプリレースカーとして知られるタイプ35からインスピレーションを得ているとも付け加えられています。
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後のブガッティを定義したタイプ35の最初のレースは問題だらけだった。「完璧な状態で生まれることはありません。 完璧は、失敗を認識し、改善することで得られます」
| いかにブガッティといえど、最初から「完璧」ではなかった | ただし完璧を目指し、そのために行動しなければ完璧にはたどり着けない さて、ブガッティが「その後のブガッティのクルマのあり方を定義すること ...
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ブガッティ公式としてインテリアの画像はリリースされていないものの、これまでの「リーク」からだと、そのメーターパネルはスイス製高級機械式腕時計を連想させる、美しいアナログ形式を採用することもわかっていますが、こういったメーター、そして今回の「機能とは無関係の装飾がなされた」フロントフードを見るに、この新型ハイパーカーは「単に速さを追求した、無駄のないスポーツカー」ではなく、「タイムレスな魅力を備える、エレガントでゴージャスな(無駄を楽しむ余裕すら感じさせる)」スーパースポーツとなる可能性が大。
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ブガッティ新型ハイパーカーの「機械式高級腕時計を連想させる」メーターパネル画像が流出。まるでオーデマ ピゲやウブロのクロノグラフのようだ
| 新世代のブガッティは「他者に模倣されるような」「すぐに普遍化するような」技術の使用を避けるものと思われる | より「天上天下唯我独尊」色を強めることになりそうだ さて、ブガッティの新型ハイパーカー ...
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ブガッティの信条のひとつは「比べられるような存在であれば、それはブガッティではない」というものですが、現代ではパガーニ、ケーニグセグ、その他多数の新興ハイパーカーカー登場しており、数字だけを見るとブガッティをしのぐ存在も少なくはありません。
よってブガッティはそういった新興勢力と比較されない次元へと己を高めることにしたのだと思われ、そしてその手法のうちのいくつかが「V16エンジン」「機械式腕時計のようなメーター」、そしてなによりもブガッティの豊かな歴史に基づいた優雅なスタイリングなのだと思われます。
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参照:Bugatti