| まだまだハイパフォーマンスEVは「だれも得をしない」状態が続きそう |
さて、ブランド廃止の危機が囁かれながらも一転してブランドが強化されることになりそうなアルピーヌ。
今回はルノーのエンジニアリング部門の重役が「ルノーのCMF-EVプラットフォームがアルピーヌに用いられる可能性」を示唆しています。
このプラットフォームは名称からもわかるとおりEV専用となりますが、アルピーヌが使用するということは「ハイパフォーマンスEV」となるはずで、これまでにルノー=日産=三菱アライアンスが培ってきたEVに関するノウハウが存分に生かされることになりそうですね。
ここ最近のアルピーヌにはこんな動きがあった
なお、アルピーヌは(現時点で)まったく予定販売台数に届いていないと言われ、よってブランドそのもの廃止が囁かれたことも。
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ただし直近だとその方向性が一転し、ルノーF1チームが「アルピーヌF1チーム」へと名称変更を行うこととなり、アルピーヌは「スポーツカー」ブランドから一気に「レーシング」ブランドへとその方向性を転じることとなりそう。
加えて、「レースで勝つことによってブランド価値を向上させ、その高いブランド価値をもって市販車の販売を有利に進める」というフェラーリのビジネスモデルに追随するということもアナウンス済みです(ただし、それは難しいだろうとぼくは考えている)。
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廃止も囁かれたアルピーヌ。CEOが「ミニ・フェラーリを目指す」と発言しフェラーリのビジネスモデルを取り入れることを示唆
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アルピーヌはルノー「RS」に代わるブランドに?
そしてこういった変更に伴ってウワサされるのが、現在のルノー「R.S.(ルノースポール)」ブランドがアルピーヌに変更されるのでは、ということ。
F1チームの名称が変更されるのであれば、「F1直系」を標榜していたR.S.もその名を変更してしかるべきだと思われ、よってこのウワサはけっこう信憑性が高いとも考えていて、来年以降はアルピーヌにとって「大きな変革の年」となるのかもしれません。
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ルノーが「RS」を廃止し、かわりに「アルピーヌ」をハイパフォーマンスグレードとして設定?けっこう実現の可能性は高そうだ
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アルピーヌの新型ハイパフォーマンスEVはどんなクルマに?
そこで気になるのがアルピーヌの新型ハイパフォーマンスEV。
現時点でルノーは詳細を語っていないので確定情報は無いものの、このCMF-EVプラットフォームは全長4,000ミリ〜4,700ミリの間に対応でき、搭載できるバッテリーパックは40kWh、60kWh、87kWh。
60kWhサイズだと約450kmの航続距離を持つとされますが、時速120kmで走行するとこれが300kmまで短縮される模様。※画像はアルピーヌ・ヴィジョン・グランツーリスモ
つまりEVの常として高速走行を行うと急激にバッテリーを消耗するということになりますが、これが「なかなかスポーツカーがエレクトリック化」できない理由の一つでもありますね。
加えて、前出のルノーの重役によると「ガソリンエンジン搭載車よりも高価になる」ということを示唆しており、「まだまだ10年はこの状態が続く」とも。
よってEVは「高価で、重く、しかも高速走行を行うとすぐにバッテリーがなくなる」ということになり、しばらくはスポーツカーには向かず、発売されたとしても「誰も買わない」シロモノになるのかもしれません。
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参照:Automotive News Europe