| アルピーヌはパイクスピークの「優勝」を手土産にアメリカへと進出? |
アルピーヌは今後ピュアエレクトリックブランドへとシフトの予定
さて、アルピーヌが「A110の特別仕様車にて、6月25日に開催されるパイクスピークに挑む」と発表。
このパイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライムは全米最古のメジャーレースであり、つまりはもっとも長い歴史を誇る伝統あるレースでもありますが、同時にその過酷さでも知られています。
その過酷さは他に類を見ないコーナーの数、天に臨むかのような勾配、そして刻々と変わる気温や路面状況といった要素が複雑に絡み合って構成され、そしてドライバーへと容赦無く襲いかかることになり、そこではマシンの動力性能はもちろん、的確なドライバーの判断、そしてそれに応えることができるだけのドライバビリティが要求されるわけですね。
アルピーヌは現在アメリカでは販売されていないが
今回アルピーヌはパイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライムに挑むためにレーシングチームのシグナテックをパートナーに選んでおり、今回画像が公開されたA110を共同にて開発することに。
実車はすでにルルシー・レヴィでテストされ、南フランスで2回の追加テストを受けた後、最終的にパイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライムという超難関イベントへと向かう、とアナウンスされています。
パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライムのコースは全長12.42マイル(19.93km)、156以上のカーブを持ち、出発地点は海抜9,400フィート(2,865m)、ゴールである頂上は海抜14,120フィート(4,303m)なので、その高低差は実に4,720フィート(1,440m)ということになりますね。
ちなみにアルピーヌブランドはアメリカに上陸しておらず、つまりA110はアメリカでは販売されていないクルマであり、その状況でアルピーヌがパイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライムに参加するのはちょっと謎な状況です。
しかしながら、考えられる理由としてはただひとつ「アメリカでもアルピーヌブランドの販売がなされる」というもので、A110は難しいとしても、今後発売されるEV「ドリームガレージシリーズ」が北米にて展開される可能性が考えられ、アメリカのアルピーヌファンにとって今回の「アルピーヌ参戦」はちょっとした朗報かもしれませんね。※モータースポーツへの参戦は多くの場合、プロモーション目的で行われるものであり、販売しようとする地域でもっとも影響の大きいレースに参戦するのが常である
アルピーヌA110パイクスピークはこんな仕様を持っている
このパイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライムに挑む「アルピーヌA110パイクスピーク」はデュアルピースウィング、大型サイドディフレクターを備えるフロントスプリッター、巨大なディフューザーを持っており、そしてもっとも特別なのは500馬力近いパワーを発揮する特別仕様のエンジン。
どのようなチューンが施されているのか現時点では明かされていないものの、ロードゴーイングバージョンでは、ルノー・メガーヌRSと共通の1.8リッターガソリンターボエンジンから300馬力を発生させており、これと比較すると大幅な出力向上を果たしています。
そして更に驚くのは車体重量が950kgに抑えられていることで、もともとアルピーヌA110は軽量なクルマではあるものの、このパワーにしてこの軽さはまさに驚異的。
とくに勾配がきつく、タイトなコーナーが続くパイクスピークにおいて、この軽さが圧倒的な武器となるであろうことは間違い無く、パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライム本番での走りには期待したいところでもありますね。
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