| 中には「ちょっとした間違い」も |
国土交通省のサイトにて、トヨタ、アウディ、レンジローバーのリコール情報が掲示。
それぞれ異なる内容ですが、クルマが高度に電子化されるにあたっての問題や、想定を超える使用状況に起因するもの、たんにミスなど様々。
クルマを構成するパーツの数は「星の数ほど」あると思われ、それぞれについて責任を担保し、さらにその集合体として自動車の機能についても責任を追わねばならない自動車メーカーの責務はそうとうなものだということを改めて思い知らされます。
加えて近年では、いずれのモデルも「グローバル展開」を行っていますが、すべての環境で製品をテストできるわけではなく、ここも自動車の開発を難しくしているのかもしれませんね。
そこでまずはトヨタ・アルファード/ヴェルファイア(アイドリングストップ搭載車)のリコールですが、エンジン制御用コンピューター(ECU)に問題があるとのことで、対象となるクルマのプログラムを入れ替えるほか、これの影響を受けるバッテリーの点検も行う、とのこと。
問題の内容としては下記のとおりです。
エンジン制御用コンピュータにおいて、充電制御プログラムが不適切なため、 長時間のアイドリングを頻繁に繰返すとバッテリが異常劣化することがある。そのため、アイドリングストップ後、エンジンが再始動できなくなるおそれがある。
国土交通省
対象となるのは平成29年12月13日~平成31年4月25日に製造されたアルファード/ヴェルファイアで、23,833台が対象となっています。
トヨタ・クラウンは「ヘッドライト」
そしてトヨタの二件目はヘッドライト内のリフレクターが破損する可能性。
対策としては「リフレクターとレンズとを入れ替える」としています。
クラウンと言えど対象になるのは「事業用」で、そのため影響を受けるのは平成24年12月25日~平成27年9月18日の間に製造された200台のみ。
前照灯において、タクシー用途等で使用する際、想定を超えて長時間点灯し続 けると、バルブからの熱と紫外線により反射板のアルミ蒸着が剥離することがある。そのため、そのまま使用を続けると、集光不足となり、光度が徐々に低下し、 最悪の場合、保安基準第32条(前照灯の基準)を満足しなくなるおそれがある。
国土交通省
レンジローバーは「ウォッシャーノズル」
珍しくリコールを届け出たレンジローバー。
平成31年4月9日~令和元年8月29日に輸入された個体(431台)が対象となり、ウインドウウォッシャー回路のヒューズが切れるという問題。
ヒューズを対策品に交換することで対策終了です。
フロント及びリヤウィンドウォッシャポンプにおいて、使用環境に対する電気回路の容量設定が不適切なため、ウォッシャノズルが凍結した状態でウォッシャを使用すると、フロント及びリヤウィンドウォッシャポンプ回路のヒューズが切れることがある。そのため、ウォッシャ液が噴射されなくなるおそれがある。
国土交通省
アウディQ3は「ウインカー」
アウディがQ3/RS Q3に対して届け出たリコールは「ウインカーの故障を、オンボード表示から判断できない」。
単にプログラムの問題であり、プログラムの入れ替えにて対策終了。
平成27年3月28日~平成30年11月29日の間に輸入された4,623台がリコール対象となっています。
方向指示器において、オンボードサプライコントロールユニットのプログラムが不適切なため、運転者が不点灯状態を判別できず、保安基準第41条(方向指示器の基準)に適合しないおそれがある。
国土交通省
アウディQ5は「ホイールの表示間違い」
もうひとつアウディはQ5にも届け出を行っていて、ホイール裏面のサイズ表示が間違っている、というもの。
幅や直径のいずれか、もしくは全てが間違っているのだと思われますが、「表示間違い」を正すためにホイールを入れ替える必要があり、そうとうな出費を(アウディは)強いられることになりそうですね。
これが直接の問題を引き起こすわけではありませんが、この記載を信じてホイール交換を行うため、重要な内容であることに間違いない、と思います。
対象となるのは平成30年8月31日~平成30年10月12日に輸入された個体で、その台数は171台。
軽合金製ディスクホイールにおいて、ホイール裏面のサイズ表示が誤っている。そのた め、保安基準第9条(走行装置等の基準)に適合しない。
国土交通省