| ヒュンダイのデザインに対するお金のかけっぷりはハンパない |
さて、韓国のヒュンダイ(ヒョンデ)自動車が「ヒュンダイ、ジェネシス、キアといった自社ブランドの製品がグッドデザイン賞、レッドドット・デザインアワードを受賞した」と発表。
まずヒュンダイブランドだと「45コンセプト」「エラントラ/アヴァンテ」「プロフェシー・コンセプト」「ハイチャージャー(EV用の充電器)の4製品がグッドデザイン賞もしくはレッドドット・デザインアワードを受賞した、とのこと。
ヒュンダイはデザインを非常に重視する会社に
なお、ヒュンダイは数年前よりデザインを非常に重視しており、ランボルギーニ/ベントレーのデザイナーであったルク・ドンカーヴォルケ氏を獲得したのを皮切りに、BMWやベントレー、ブガッティのデザイナー等を引き抜いています。
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実際のところ、それ以降はヒュンダイのデザインレベルが大きく向上しており、「このクルマがヒュンダイじゃなかったら買う気が起きそうなのにな・・・」というモデルもいくつか。
45コンセプトはこんなクルマ
まずは45コンセプトですが、これはヒュンダイが45年前に発表した「ヒュンダイ・ポニー・クーペ(下の画像)」へのオマージュ。
ヒュンダイ・ポニー・クーペはジョルジエット・ジウジアーロによってデザインされており、その後「デロリアン(これもジウジアーロデザイン)」をデザインする際のインスピレーション元になったと公式に語られています。
そしてこれを現代に蘇らせたのが45コンセプトということになりますが、これは実際にEVとして発売されるようで、現在は何度かテストカーが目撃されています。
ちなみに「45」という数字を意識しており、車体デザインには「45度」の角度を持つラインが採用されている、とのこと。
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ヒュンダイ・プロフェシー・コンセプトはこんなクルマ
そして45コンセプトのカクカクしたデザインとは打って変わり、全身がなめらかでウナギイヌのようなボディを持つのがプロフェシー・コンセプト。
「プロフェシー(予言)」という名を与えたのは、今後のヒュンダイにおけるデザインを予告するものだ、とアナウンスされています。
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なお、ヒュンダイはエレクトリックブランド「IONIQ(アイオニック)」を立ち上げていますが、このプロモーションのためにBTSを起用したミュージックビデオを製作しており、その中にこのプロフェシー・コンセプトが登場しているところを見ると、このデザインはアイオニックブランドにて採用されることになるとも考えられます。
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ヒュンダイは金太郎飴デザインを嫌う
現在の自動車市場においては競争が非常に厳しく、よってこの競争に勝つには(個別の車種よりも)ブランドとしての認知度とプレゼンスを高めてゆくことが重要だとされ、よってメルセデス・ベンツ、アウディ、BMW等ドイツの自動車メーカーは”どのクルマも”同じように見える金太郎飴デザインを採用(ポルシェは金太郎飴ではないが、911に寄せたデザインを採用している)。
ただ、ヒュンダイはこういった金太郎飴的デザインを嫌っており、車種ごとに独立した個性を与えてゆくと語っていて、それが一見真逆のようにも思える「45コンセプト」「プロフェシーコンセプト」といった存在に繋がっているのかもしれません(トヨタも金太郎飴デザインを採用しないブランドのひとつでもある)。
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ジェネシスでは3つのデザインアワードを受賞
そしてジェネシスブランドではG80、GV80、インフォテイメントシステムの「カッパーデザイン」がデザインアワードを受賞。
G80、GV80ともにヘッドライト、テールランプ、ウインカーが二分割される「ダブルライン」と呼ばれる外観を採用したことが特徴です。
G80はミッドサイズセダンに分類され、迫力のあるフロント、美しいルーフラインを持っており、そのデザインは高い評価を得ているようですね。
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そしてGV80はG80のSUV版とも言えるクルマ。
元ベントレーのデザイナーによる作品だけに、「ベンテイガっぽい」雰囲気も持っています。
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そしてインフォテイメントシステムの「カッパーデザイン」について、こちらはジェネシスブランドの高級さとアイデンテティを示し、かつ高い視認性と操作性を持つということが評価された模様。
画像を見ると、たしかに部分的にカッパーが効果的に使用されているようですね。
キアの受賞は2モデル
そして最後のキアですが、K5とソレントが受賞対象に。
K5は「タイガーノーズ」グリル、そして「ハートビート」デイタイムランニングランプが評価された、とのこと。
ソレントについては先代のヘリテージを生かしながらSUVらしい、スポーツ性とユーティリティを感じさせるデザインが高評価となったようです。
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参照:Hyundai