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テスラは販売が縮小したといえども「たった4車種で」「数十もの車種を抱える」アウディ全体の販売を抜くことに。7年前にはアウディの1/19しか車両を販売できなかったテスラが大逆転

テスラ

| 2017年当時、まさか誰もが「テスラがアウディを抜く」とは考えていなかっただろう |

それどころか「テスラは数年内に倒産する」とすら見られていた

さて、「ついに成長が途絶えた」とされるテスラですが、ほかの多くの自動車メーカーも「前年割れ」を記録していて、しかもテスラの減少幅はほかの自動車メーカーに対して小さく、そのため「相対的に成長している(シェアを拡大している)」と捉えることも可能です。

実際のところ、2024年通年の販売台数において、テスラはアウディを「抜いて」おり、これはひとつの偉業であるとも考えられています。

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テスラは「たった4車種で」アウディを抜く

テスラは2024年に「1.1%の減少」を記録し、その販売が179万台にとどまっているものの、アウディは前年比で12%も販売台数が減っており、これによって167万台へ。

つまりここで「テスラがアウディを抜く」という状況が発生しているわけですが、テスラの業績はいくつかの点で注目に値します。

まず、テスラのラインアップは全車両が電気自動車であり、この構成のみでアウディが販売するすべてのモデル(電気自動車、ハイブリッド車、内燃機関車)を上回る販売台数を記録したこと。

さらにテスラは現在、(一部地域でしか販売していない)サイバートラックを含めて4つの車種しか販売しておらず、かつどの車種も2024年のニューモデルではなく、2024年の販売数に影響を与えたのは、モデル3のフェイスリフトといった程度です。

これに対してアウディは数十種類の車種とボディスタイルを提供しており、2024年には数々の(主力となりうる)ニューモデルの投入を行っているわけですね。

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アウディとテスラの販売状況はこんな感じ

アウディは2023年に190万台を販売しただけに、2024年の結果に失望することは間違いなく、しかしテスラは2024年に販売が貼ったといえども「モデルYが世界、そして中国でもっとも売れたクルマ」となり、その矜持を維持しています。

2017年からの両社の販売台数を追ってみるとそれぞれの動向が顕著であり、テスラは2017年には「わずかアウディの1/19の販売台数しか持たなかった」ものの、そこからは文字通り飛躍的な成長を遂げていることがわかりますね。

アウディとテスラの販売比較

年度アウディテスラ
2024167万台179万台
2023190万台181万台
2022160万台131万台
2021168万台93.6万台
2020170万台50万台
2019185万台36.8万台
2018180万台24.5万台
2017190万台10.3万台

2024年におけるアウディの販売減少は、ドイツ、北米、中国などの大きな市場での低迷によるもので、とくに中国市場では現地自動車メーカーを巻き込んだ競争が激化し、またヨーロッパでは主要国でのEV補助金の撤廃が販売へと直接影響することに。

参考までに、アウディのEV販売は8%の減少にとどまっており、これに対してアウディ全体の販売減少が12%だったため、その不振のすべてを電気自動車の影響とするのは適切ではないかもしれませんが、アウディは「EVを数多く投入している」ことを鑑みるに、そのEVが販売に貢献しなかった(つまり、やはりEVの販売不振が大きく響いている)とも考えられます。

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ただしアウディはこの現状を打破すべく様々な対策を練っていて、たとえば長年人気を博してきた内燃機関搭載版のA4シリーズがA5シリーズに置き換えられ、A4シリーズの電動モデルも登場予定。

また、A6 e-tronやQ6 e-tronといった新しい電動車両も登場し、アウディのラインアップが全体的な拡大を見せることに。

さらにアウディは中国市場向けに「AUDI」ブランドを新たに立ち上げており、この新ブランドはSAIC(上海汽車)との合弁事業として2025年中に中型および大型セグメント向けの3台のEVを発売する予定なので、こちらも(中国専売ではあるものの)グローバル販売のボリュームを押し上げる事となるものと思われます。

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