| 8シリーズのコンセプトと市販モデルはどう変わったのか? |
さて、BMWは待望の「8シリーズ」を発表しましたが、これは「コンセプト8シリーズ」の発表から約1年後。
そして、あまりにコンセプト8シリーズが格好良かったために市販モデルの8シリーズについては賛否両論ある模様。
つまりは「やっぱり市販モデルでの”壁”は超えられないのか・・・」というものや、「いや、これはよく頑張った」という意見が見られるわけですが、ここで実際コンセプト8シリーズと市販モデルの8シリーズはどう変わったのか?を見てみましょう。
コンセプト8シリーズと市販モデルの8シリーズの外観を比較してみよう
まずは外観を見てみましょう。
こちらは市販モデルの8シリーズ。
こちらはコンセプト8シリーズ。
いきなり「ノーズ」にかなり相違があることがわかり、コンセプト8シリーズではキドニーグリルが相当に「突き出ている」ことがわかります。
もちろんこれは安全に関わる規制による変更だと思われますが、真っ先に目がゆく部分だけに”かなり大きな”変更ですね。
なお、コンセプト8シリーズではキドニーグリルを最大限前に出すことで「ロングノーズ、ショートデッキ」感が強調されており、それがエレガントな雰囲気を出している模様。
ヘッドライトについてもコンセプト8シリーズの方が小さく細く、これによって車体をより大きく見せることが可能となっているように思います。
後ろから見てみるとあまり変化はないように見えますが、コンセプト8シリーズではドアミラーが小さかったり、ドアハンドルが無かったりというのが特徴。
そのほか市販モデルの8シリーズでは、やはりタイヤサイズが小さかったり、リアフェンダーの盛り上がりが微妙に小さかったりしますが、そういった「小さい部分の積み重ね」が全体的な印象を変えているようですね。
ただ、ドアパネルからリアフェンダーに続くラインや、リアフェンダーの形状は市販モデルにおいてもコンセプト8シリーズに「忠実」なデザインを持っているように見えます。
こちらはサイド。
やはりフロントバンパー先端とキドニーグリルの仕上げが両者で異なること、タイヤサイズの差異がわかります。
さらにはサイドウインドウのモール(とくにリアクオーターウインドウ)も異なり、リアバンパー下部についてコンセプト8シリーズでは「下側に巻き込んでいる」のに対し、市販モデルの8シリーズでは「下の方が出っ張っている」。
これはコンセプトZ4と、リークされた市販モデルのZ4パテント画像との関係においても同様の傾向が見られます。
こちらはリア。
まず目につくのはテールランプの相違ですが、これはさすがにコンセプト8シリーズの形状を再現するのは難しいと思われ、市販モデルの8シリーズはかなり頑張ったのでは、と思えるところ。
なおコンセプト8シリーズのマフラーエンドは比較的車体中央に取り付けられているように見えるものの、市販モデルの8シリーズではむしろ「外側に」。
さらにリアディフューザーが大きく、マフラーエンドも巨大化しており、迫力という点では市販モデルの8シリーズの方がずいぶん勝るようです(反面、コンセプト8シリーズはエレガント)。
コンセプト8シリーズ、市販モデルの8シリーズのインテリアを比べてみよう
こちらは市販モデルの8シリーズ。
8シリーズだけではなく、インテリアはコンセプトカーと市販モデルとの差異がかなり大きい部分で、やはり一定のトーンダウンは仕方ないところだと考えています。
両者の画像を比較すると、同じように見えるのは「メーターフードとドアインナーハンドルくらい」。
そのほかはステアリングホイールの形状、センターコンソールの形状等、ほぼすべてが異なるようですね。
こちらはコンセプト8シリーズのセンターコンソールとセレクター。
セレクターの透明部分は「スワロフスキー製」とのこと。
そしてこちらは市販モデルの8シリーズ。
ここはかなり再現性が高い、と言えそう。
異なるのはセレクター左右のスイッチで、コンセプト8シリーズではタッチ式を採用しているのに対し、市販モデルの8シリーズでは「物理スイッチ」を採用しています。
以上、コンセプト8シリーズと市販モデルの8シリーズとの比較ですが、どうでしょう?
コンセプトモデルからの変化はあるものの、市販モデルは「かなり頑張った」とぼくは考えていて、8シリーズの名に恥じない、美しく力強いスポーツクーペだと認識しています。