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【BMWが示す圧倒的安定感】2025年上半期の好調な販売実績を報告、ノイエクラッセへの投資と電動化戦略にも言及

【BMWが示す圧倒的安定感】2025年上半期の好調な販売実績を報告、ノイエクラッセへの投資と電動化戦略にも言及

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| 世界をリードするBMWの強さの秘訣とは? |

BMWはグループ内全ブランドにおいて成長を記録

BMWグループが2025年上半期の業績報告を行い、堅実な財務結果と戦略的な方向性の強さを改めて示すことに。

特に注目すべきは、Neue Klasse(ノイエ・クラッセ)の本格始動に向けた準備、および電動化・デジタル化の分野におけるリーダーシップです。

同社のコメントによれば、「自動車業界には一つの形があるわけではない。今こそ戦略的柔軟性と持続可能な技術投資が差を生む時代」であるとし、以下のようなポイントを強調しています。

上半期の販売実績とブランド別のハイライト

そこでまずはBMWが公開した2025年上半期の決算につき、その概要は以下の通り。

  • BMWブランド:欧州での販売は第2四半期に10.2%増、ドイツでは10%超。BMW 5シリーズは前年同期比で40%以上の成長
  • BMW X2:販売数が倍増
  • MINI:全地域で成長し、販売台数の3分の1がBEV(電気自動車)
  • Rolls-Royce:第2四半期に約10%増。特に「Cullinan Series II」が好調
  • BMW M:史上最高の上半期実績、約106,000台を販売
  • 電動モデル(BEV・PHEV):BEVが累計150万台を突破。欧州ではBEV比率が25%、PHEV含めると40%に達成
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Neue Klasse(ノイエクラッセ)がもたらす革新

そして今回BMWが強調したのは最新の電動モデルシリーズ「ノイエクラッセ(Neue Klasse)」。

この第一弾である「BMW iX3」は2025年9月5日にIAAモビリティ(ミュンヘン)にて世界初公開予定だとされ、BMWが自社開発した第6世代eDriveを搭載し、以下のような特徴を持っています。

  • 航続距離:最大800km(WLTP)
  • 急速充電性能:10分で350km分の充電
  • 消費電力:15kWh/100km
  • 新世代iDrive:直感的なパノラミック操作系を搭載し、Amazon Alexa(欧州)、Alibaba Banma(中国)との協業により地域ごとの最適化も実現
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グローバル展開と柔軟な生産ネットワーク

次にBMWは「グループとして世界各地に深い生産・販売・調達のネットワークを持ち、その柔軟性が地政学的リスクや市場変動に強い構造を生んでいる」とコメント。

特にアメリカ・スパータンバーグ工場では年間40万台以上を生産し、米国内外に展開していることに触れていますが、これはつまり、昨今問題視される「トランプ関税」への耐性があるということを意味します。

また、中国市場向けにはMomentaとのADAS(先進運転支援システム)開発パートナーシップを締結し、現地に特化した自動運転機能をノイエクラッセに組み込む方針であつことをアピールしつつ、全世界規模での開発や生産、販売こそが同社の強みであると強調することに。

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多様なパワートレイン戦略とCO2削減への包括的アプローチ

BMWは「全ての技術を活用することがCO2削減には不可欠」として以下の要素を重視していると述べ、HVO100のような代替燃料は既存車両でも即時にCO2を最大90%削減できるポテンシャルを持ち、しかし政策的支援がなければ普及が難しいこと、そして普及のための政府の支援の必要性についても主張しています。

つまるところ、再生可能燃料、代替燃料などは政府が「使用を許可し、適切な流通体制、税制への支援を行わないかぎり」自動車メーカーや燃料メーカーのみの努力ではどうしようもない、ということを言いたいのかもしれません。

  • BEV(電気自動車)
  • PHEV(プラグインハイブリッド)
  • 水素(Hydrogen)や再生可能燃料(HVO100など)
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結語:次なるステージへ向けて

BMWは、今後2年間でノイエクラッセ(Neue Klasse)シリーズの新型・改良モデルを40台以上投入する計画だといい、これはつまり「相当な台数」。

このスケール感により、テクノロジーの波及効果を一気にグローバルへ拡大するという意思を強く示し、次世代自動車産業におけるリーダーシップの獲得に向けて動いていることを押し出していますが、現在「テクノロジー面におけるリーダー」だと目される中国勢への宣戦布告だとも受け取ることが可能です。

「BMWというブランドは約束そのもの。そして私たちはその約束を必ず守る」

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