| しかし吉利汽車も思い切ったな |
さて、ボルボのみならずロータスをも買収し、さらにはそのCEOがメルセデス・ベンツ(ダイムラー)の筆頭株主となり、その後スマートブランドの株式を過半数取得した中国の吉利汽車。
そして吉利汽車は自社でも「Lynk&Co.」なるオシャレブランドを展開する側ら、母体となる吉利(Geely)ブランドからも積極的にニューモデルを発売しています。
そんな吉利汽車が2019年に発表したのがスポーツセダン「Preface(プリフェイス)」ですが、今回その発売が近づいたと見え、なんとも挑戦的なティーザー動画を公開することに。
中国でも比較広告が主流に?
今回のティーザー画像は、簡単に言えば、このGeely PrefaceがBMWM4、メルセデスAMG C63クーペ、ポルシェ・パナメーラを峠道にてバンバン抜き去るというもの。
つまり他社製品と自社製品とを比較し、自社製品を有利に見せる比較広告ということになりますが、これは主に北米で使用されることが多い手法。
一部の国ではこれを禁じ、もしくは市場がそういった(他社製品を貶めるような)手法を嫌うためにメジャーな広告とはなりえないものの、記憶している範囲では、日産やヒュンダイおよび参加のキアがこれを用いてきたことが多いようです。
今回は中国の吉利貴社がこれを行っており、公開したのは自社のFacebookページ「Geely Worldwide」。
つまりは中国国内というよりは世界に向けて発信したということになりそうですが、最後には中国語も登場するので、中国も対象にしているか、もしくは中国向けに配信された広告をワールドワイドに再発信したということなのかもしれません(中国では一般にFacebookが使えないので、後者の可能性が高い)。
となると中国においてはこういった比較広告が「合法」かつ「有用」なのだと思われ、今後は同様の宣伝が多数登場するのかもしれませんね(コピーが本家を打ち破るような広告だと、ネタととしては面白いが笑えない)。
実際にこれが起こるとは思えないが
そして早速今回のティーザー動画を見てみましょう。
舞台はある山岳路のようですね。
そこを走るメルセデスAMG C63クーペ、BMW M4クーペ、ポルシェ・パナメーラ。
そこへ登場する謎の男。
ドライビンググローブを装着し・・・。
ヘルメットを持ってプリフェイスへと向かいます(なぜか3ピーススーツ着用)。
そしておもむろに乗り込み、エンジンスタート。
そこから猛然と、先行する3車を追撃開始。
なお、ボディサイドの「CMA」とは新しく採用されるプラットフォームを指しています。
まずはBMW M4を捉え・・・。
横に並び・・・。
一瞥をくれつつも・・・。
ぶっちぎる!
メルセデスAMG C63クーペもあっさり抜く!
最後はポルシェ・パナメーラすらもパスするジーリー・プリフェイス(これだけは現実的に絶対ないと思うが、ドライバーの力量によっては”確率ゼロ”ではない)。
最後は山頂にて待機するほかのGeely製セダンと並んできれいにジ・エンド。
その現実味は抜きにして、動画としてはなかなか面白い、と思います。
そして動画には「超級母体」とありますが、これは「スーパープラットフォーム」ということなのでしょうね。
なお、吉利汽車は買収したボルボやロータスの技術をフルに活用する意向を見せており、すでにエレクトリック技術やモータースポーツにおける活動をグループ内にて共有していて、となると吉利汽車のクルマに「ハンドリング・バイ・ロータス」が登場してもおかしくはないのかもしれません。