フェラーリはもともとリコールが非常に少ない。スーパーカーが燃えるのは「お約束」だが
フェラーリが珍しく(日本で)リコールを届け出。
今回は二件届け出られており、一件目は「燃料蒸発ガス発散防止装置」、二件目は「ドア開閉装置」。
「燃料蒸発ガス発散防止装置」 については”最悪の場合は火災に至る”、「ドア開閉装置」については”ドアが外から開けられなくなる”可能性が指摘されています。
ここでそれら詳細を見てみましょう。
「燃料蒸発ガス発散防止装置(ベーパーセパレーター )」 は接合不十分
まずは「 燃料蒸発ガス発散防止装置(ベーパーセパレーター )」 ですが、対象は合計589台とかなり多く、その内容は下記の通り。
改善措置としては「 全車両、ベーパーセパレーターを良品に交換する 」と届け出ていますが、まだ部品の手当てができていないようで、リコール開始日は「準備でき次第」。
ちなみにこの不具合が発見されたのは1件のみ、事故はゼロ。
ただし自体の重要性を鑑み、リコールに踏み切ったのでしょうね。
燃料蒸発ガス発散防止装置において、蒸発した燃料を液体と気体に分離す るベーパーセパレーターの接合が不適切なため、接合部の強度が不足しているものがある。 そのため、そのまま使用を続けると当該接合部が剥離し、燃料蒸発ガスが 漏れ、最悪の場合、火災に至るおそれがある。
国土交通省
なお、対象車種は下記の通りで合計台数は589台。
812スーパーファストがけっこう売れていて、ラフェラーリアペルタは期間中に1台しか登録がないのには驚きです。
モデル | 台数 | 製作期間 |
フェラーリ488GTB フェラーリ488スパイダー フェラーリJ50 | 355台 | 平成29年11月10日~平成30年10月9日 |
フェラーリGTC4 Lusso | 57台 | 平成29年11月20日~平成30年8月30日 |
フェラーリGTC4 Lusso T | 48台 | 平成29年11月17日~平成30年10月8日 |
フェラーリ488ピスタ | 19台 | 平成29年11月17日~平成30年10月8日 |
フェラーリ812スーパーファスト | 109台 | 平成29年10月31日~平成30年10月16日 |
ラフェラーリ アペルタ | 1台 | 平成29年11月10日~平成30年10月22日 |
「ドア開閉装置」はケーブルの配線が不適切
そしてもう一件の「ドア開閉装置」ですが、ドア開閉の頻度によってはケーブルが断線してしまうようで、詳細は下記の通り。
実際にこの問題が生じたのは4件、事故はゼロ。
左右ドアのドアロック装置において、ドアを外側から開けるための ケーブルの配策が不適切なため、ケーブル固定部に過大な負荷が かかるものがある。そのため、ケーブル固定部が破損し、ドアが外側から 開けられなくなるおそれがある。
国土交通省
対策としては左右度のケーブルを対策品に交換するほか、ケーブル固定具を取り付けて負荷のかからない配線とするほか、ドアロックを新品に交換する、とのこと。
なお対象となるのはフェラーリGTC4 Lusso / フェラーリGTC4 Lusso Tの2モデルのみで、合計212台。
製作期間はGTC4 Lussoが平成28年7月25日~平成30年10月24日、GTC4 Lusso Tでは平成29年3月3日~平成30年12月7日。