| これだけ一度に「フェラーリの歴史」に触れることができる機会はまたとない |
過去のモデルを見ることで、今までには見えなかったことが「見えるように」
さて、引き続きフェラーリ・レーシング・デイズの様子をお届けしたいと思いますが、会場のあちこちには様々なクルマが展示されており、エントランスに展示してあったのがル・マン24時間レースの優勝車である499P。
こうやって499Pを間近に見てみると、デザインやディティールにおいてフェラーリのロードカーとの高い共通性が感じられ、フェラーリにおいてはレーシングカーとロードカーとの境界が非常に密接であるということがわかります。
(288GTO以降、スペシャルモデルに顕著な)”3本スリット”といった共通するデザイン要素も見られ、そしてこれは”3本”である必要はなく、よって意図的に共通性を持たせているということになりそうですね。
-
フェラーリ・レーシング・デイズへと行ってきた(1)。まずはボク的にもっとも楽しみにしていた「12チリンドリ」はこんなクルマ【動画】
| 12チリンドリは想像していた以上に先進的なデザインを備えるクルマだった | 現時点では「VIPカスタマー以外は注文できない」のが残念である さて、フェラーリ レーシング デイズに参加して生きたので ...
続きを見る
そのほか、フェラーリ・レーシング・デイズにはこんなクルマも展示されている
そのほかに展示されているクルマを見てゆくと、まずはプロサングエ。
今回は(前回の韓国とは異なり)比較的ゆっくりと見ることができ、細部のチェックをしてきたわけですが、フェラーリのチーフデザイナーであるフラビオ・マンゾーニ氏による新世代のデザインとコンセプトが詰まった一台であり、過去から未来へと向かうフェラーリの状況を視覚的に示すクルマであるとも捉えています。
フロントフードからフロントフェンダーへと抜けるエアチャンネル(同氏はコンセプトカー”テンソ”でこの構造を採用している)、ハンマーヘッド、クラムシェルといった要素が特徴的ですが・・・。
-
フェラーリ・プロサングエを見てきた!まさにコンセプトカーがそのまま市販されたという印象、優雅さと高級さとのバランスが絶妙
| フェラーリ・プロサングエは思っていたよりもずっと「フェラーリらしい」クルマだった | これはもうライバルと比較されるレベルをはるかに超えている さて、韓国にて開催されたイベント、「ウニベルソ・フェ ...
続きを見る
観音開きドアをはじめ・・・。
より強化されたデュアルコクピットコンセプトを持っており、とくにこのデュアルコクピットは未来のフェラーリと密接に結びつく要素です(さらにはこの考え方を推し進めた特許も出願されている)。
-
フェラーリはその性能同様、インテリアの進化にも注力してきた。フェラーリが「スーパーカーの内装において常に業界のリーダーである」理由とは
| フェラーリは独自の理念に基づき、ドライバーが運転に集中できる環境を整えてきた | そして現代では、同乗者にもエモーショナルな関わりを持たせ、運転していなくとも「特別な体験」ができるように配慮されて ...
続きを見る
なお、ホイールアーチは特徴的な「フローティング」構造を持ち(おそらくはこれから多くの模倣が登場すると思われる)、この”フローティング”は様々な解釈をもって今後のフェラーリに用いられる可能性が高く、実際に12チリンドリにおいてもその傾向を見て取ることが可能です。
そしてローマ・スパイダーもまたプロサングエに先駆け「新世代のデザイン(前後フェンダーの球状の盛り上がりやLEDライトバーなど)を採用した」新しいフェラーリの先駆的存在でもありますね。
会場の外に目を移すと、こちらは296GTBのセーフティカー。
横に並ぶのはかなり個性的なリバリー含むアセット・フィオラノ・パッケージを装着した296GTB。
そしてこちらはホスピタリティラウンジに展示されるSF90XXストラダーレ。
エアチャンネル、ハンマーヘッドという最新のフェラーリに共通する要素を持ち、スペシャルモデルの特徴だとも考えられる「3」がヘッドライト内にも。
フロントフェンダー上のルーバーや・・・。
リアフェンダー上のルーバーも「3本」。
スリムなLEDライトバーも今後のフェラーリが「向かう先」なのでしょうね。
ちなみにホスピタリティラウンジでは常時軽食や飲料が提供されており、いったん会場内に入ってしまえば飲食の心配はなく(飲み物を持参したり現地で購入したりしなくていい)、かつ席数にも余裕があるために様々な気遣いをすることなく、フェラーリのことだけを考えて(他のことは一切考えずに)過ごすことができます。
ちなみに昼食は入れ替え制(時間が指定されている)なのでこちらも席の心配はなく、ゆっくりと頂くことができます(イタリアンのコース)。
フェラーリ「クラシケ」ではこんなモデルが展示されている
そしてこちらはフェラーリのクラシックモデルのレストアや修復を行う「クラシケ」部門による展示。
こちらはかの288GTOですが・・・。
特徴的な3本スリットやブリスターフェンダー、テールエンドのリップ形状を確認でき、これが今に至るまで”息づいている”ことがわかりますね。
ただ、いかに現代のフェラーリのデザインが「過去にインスパイアされたもの」だとしても、さすがにこの世代にまでは「戻らない」のかもしれません。
そのほかにはディーノや・・・。
エンツォフェラーリの姿も。
フェラーリ・レーシング・デイズ関連動画はこちら
あわせて読みたい、フェラーリ・レーシング・デイズ関連投稿
-
フェラーリ・レーシング・デイズに行ってきた!フェラーリオーナー限定のイベントはあまりに刺激に満ち溢れ、そして愛にも溢れていた
| これほど来場者の質、スタッフの質が高いイベントはそうそうない | やはり質の高いサービスを提供しようとすれば、質の高い来場者に絞るしかないようだ さて、フェラーリ・レーシング・デイズへとはじめて参 ...
続きを見る
-
フェラーリ・レーシング・デイズにて「クラシケ」「あと付けオプション」の展示を紹介!フェラーリは自社が生産したクルマの価値の保全に重きを置いている
| 「売りっぱなし」ではブランド価値を高めることは到底できない | フェラーリは「過去があってこその未来」だと考えている フェラーリ・レーシング・デイズ、今回は「クラシケ」「スペシャルモデル」編。 ま ...
続きを見る
-
フェラーリ レーシング デイズ 2024が開催、ボクは6月29日(土)に参加の予定。F1マシンやXXシリーズの走行に加え、12チリンドリの展示も
| 展示車を見るのも楽しそうだが、駐車場に停められた「参加者の」フェラーリを見るのもまた楽しそうだ | さすがに昨年の富士スピードウェイに行くことはできなかったが、今年は比較的近場の鈴鹿だけにぜひ参加 ...
続きを見る