| 2つ存在するフェラーリ博物館のうち、ボクはエンツォ博物館のほうが好きである
両者の博物館では「展示コンセプト」が分けられている
さて、先日は2つあるフェラーリ博物館のひとつ、「ムゼオ・フェラーリ・マラネッロ」訪問の様子を紹介しましたが、こちらは「マラネッロ」と名がつくとおりフェラーリ本社とフィオラノ・サーキット近く(ほぼ本社の斜め向かい)にあり、主にフェラーリのモータースポーツに関する歴史、そしてスペシャルモデルに特化した展示内容を持っています。
そしてもう一方のフェラーリ博物館、「ムゼオ・エンツォ・フェラーリ」については、フェラーリ創業者であるエンツォ・フェラーリの生家(実家の鉄工所)を改装した施設、そしてその真横に建てた新しい博物館とによって運営され、こちらは「フェラーリの歴史」を紹介する内容、そしてエンツォ・フェラーリ自身に焦点を当てた展示がなされるといった相違があるもよう(展示内容は適宜変更される)。
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ムゼオ・エンツォ・フェラーリはこんな感じ
そこでムゼオ・エンツォ・フェラーリについて画像とともに紹介したいと思いますが、まずこちらがエンツォ・フェラーリの実家兼鉄工所。
この鉄工所はすでに廃業しており、しかしかつてエンツォ・フェラーリの父が経営していたもので、数多くの従業員を雇い、当時(非常に)珍しかった自動車を所有するなど、けっこう「羽振りがよかった」ようですね。※エンツォ自身は貧しい出自を強調しているが、個人で高価なレーシングカーを購入しレースに参戦していたりするので、非常に裕福であったと考えられる
そしてその向かいにあるのが新しい博物館。
全く異なる建造物2つですが、その対比が面白いと思います(まさに歴史、そして過去と現在を象徴するかのようである)。
なお、ムゼオ・フェラーリ・マラネッロとムゼオ・エンツォ・フェラーリとの間にはシャトルバスが運行していて、この時間に合わせて訪問スケジュールを立てるとよいかと思います(それ以外に手段だとタクシーもしくはチャーターしかないと思う)。※シャトルバスの本数は多くない
ちなみにモデナにはマセラティやパガーニ、そしてほど近いところにドゥカティやランボルギーニも拠点を構えているので、これらを一緒に訪ねてみるのもいいかもしれません。
ちなみにぼくが利用したのは「チャーター」で、ドライバーとクルマを確保してフェラーリの各施設やランボルギーニを回っていますが、これは「お金はかかるものの」心配と時間を節約できるという利点があり、それらをコストに換算するならば、消して高い選択ではないと考えています(移動途中でスマートフォンやデジタルカメラの充電もできる)。
そしてムゼオ・エンツォ・フェラーリのエントランスとチケットオフィスはこんな感じ。
念のためチケットはオンラインにて事前購入しておくとよいかと思います(両方の博物館を一度に回ると割引がある)。
そして入って左には「バー」「レストラン」が設置され、ここでは軽食含む食事を摂ることが可能です。
こんな感じでサンドイッチなどが販売されており・・・。
ひとまずここで腹ごしらえ。
お土産のほか・・・。
このエミリア・ロマーニャ地方の特産品など様々なものが売られています。
レストランだと地元名物のトルテリーニもあり・・・。
跳ね馬つきのタルトも。
ちなみに入口右側にはフェラーリストアが設置され、プーマとのコラボレーションによるウエア、そして様々なメモリアルグッズも販売中。
なお、レッドではなく「イエロー」がベースとなっているのは、この博物館が「(モータースポーツよりも)フェラーリの歴史」を紹介するものであるからだと考えられ、よって(エンブレムに採用されることでもわかるとおり)フェラーリのカンパニーカラーでもあるイエローが用いられているのだと思われます(レッドはもともとスクーデリア・フェラーリ、つまりモータースポーツ活動の際に用いられていたカラーで、しかし今ではこちらのほうが有名になっている)。
ムゼオ・エンツォ・フェラーリの展示物はこんな感じ
そこでムゼオ・フェラーリ・エンツォの中に入ってみると(チケットを事前購入していれば、QRコードを提示するだけでOK)、まず全景としてはこんな感じ(画像に収まらない展示物もある)。
現在開催されているイベントは「ワンオフモデル展」で、まずはフェラーリのチーフデザイナー、フラビオ・マンゾーニ氏が特別にデザインした812コンペティツォーネがお出迎え。
空気の流れや各部の機能を「視覚化」したワンオフモデルですね。
チャリティオークションにかけられ、7億6500万円で落札されていることでも知られます。
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そして各モデルにはこういった感じで「解説」が付与されることに。
そしてここで「ムービー」が投影開始。
このムービーは以前にここを訪れたときにも上映されていたのでムゼオ・エンツォ・フェラーリの「定例プログラム」ということになりそうですが、30分に一回程度の間隔で上映がなされるもよう。
ただしその内容は定期的に入れ替えられているようで(前回と異なる)、今回は「エンツォ・フェラーリの生涯」をテーマとしています。
こんな感じで奥のプロジェクターを使用し天井や壁面を使用した大規模なもので・・・。
エンツォ・フェラーリの生い立ちから出征、復員、そしてスクーデリア・フェラーリの創設に加え・・・。
モータースポーツでの成功、「赤い帝国」を築き上げるに至る過程が示されます。
このムービーがはじまると多くの来場者が直立不動になって上映に見入っており、終わると拍手をしたり「ブラボー」と叫ぶ人も見られ、相当にアツいファンが訪れているということもわかります。
ムゼオ・エンツォ・マラネッロを紹介する動画はこちら
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