
| このまま人気が盛り上がらなければ「V6廃止」が脳裏をよぎるが |
フェラーリとしては「技術に未来」を見出すはずであり、「逆戻り」はないであろう
ユーチューバー、Varryx氏が「ワンオフの」F80を収めた動画を公開していますが、その中で気になる車両が登場したためにここで触れてみたいと思います。
その車両とは「296GTBの後継モデルっぽい」試作車であり、296GTBに軽いカモフラージュを施した状態にて走行する姿が捉えられているわけですね。
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妥当な線では「296GTBの後継」
なお、現在296GTBは「ほぼ受注が終了」した状態だと見られており、現在は受注済みの296GTBと296GTSの生産、そしてスペシャルシリーズである296スペチアーレ、296スペチアーレAの生産(これらは今年の第1四半期から生産予定だと言われる)を行っている最中。
そしてそれらの生産が終了すれば、296GTB / 296GTSの後継モデルの製造を開始することになるものと思われ(V6ミドシップシリーズが一世代限りで終了しなければ)、そしてその前には受注を集める必要があるため、前もってそれら後継モデルが発表されることになると考えるのが妥当です。
現在のところ、この296GTB / 296GTS後継モデルの発表時期については明らかではないものの、画像を見る限りでは「ほぼ外装が296GTBのまま」なので、おそらくは開発の初期段階にあると考えてよく、そしてここから開発を進めてゆくとなると「発表は直近ではなく、来年あたり」なのかもしれません。
動画ではこの「296GTB後継モデル」っぽい車両が複数台存在し、フェラーリがそれぞれの車両に「それぞれの役割」を与えてテストを行っているのだと思われますが、そのうちの一台には「296GTBと異なるリアエンド」が与えられており、ここにフェラーリが何らかの新デバイスを盛り込むことも考えられます。
今ひとつ盛り上がらないフェラーリV6モデルではあるが
296GTB / 296GTSはこれまでの「ミドシップV8(後輪駆動)フェラーリの流れを汲むモデルであり、F8トリブートを最後にV8ミドシップ(後輪駆動)モデルはその系譜が終了したというのが現在の一般的な認識です(849テスタロッサはV8ミドシップだがAWD)。
フェラーリは現在V6エンジンをモータースポーツの核に据えており、実際に499Pでは華々しい成績を収めているものの、市場の(感情的)評価はそのパフォーマンスと裏腹に高くはなく、そして(296スペチアーレ / 296スペチアーレAが登場したのちであっても)いっこうにV6ミドシップのポジションが向上しないというのが現在の状況。
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そして株価も低迷していることを考えるならば、フェラーリが「V6をやめてV8ミドシップ(後輪駆動)を復活」ということになるんじゃないかとも考えたりするのですが、フェラーリの本業は「レース」であり、市販車はモータースポーツ活動を続けるための「収益源」だということを考慮するに「それは考えにくい」のかもしれません。
つまり、エンジニアリング企業であるフェラーリが「軽量コンパクト、重心も低く重量バランスの改善、パッケージングの改善」という競技上のメリットを多数抱えるV6エンジンを捨て、目先の利益のためにV8ミドシップ(後輪駆動)を復活させるとなると、「レースよりも利益を優先した」ということとなり、現在のモータースポーツとの関連性が失われるうえ、「最高のパフォーマンスを追求するフェラーリへと投資する」というフェラーリオーナーのモチベーションに影響する可能性も(いかに”収益源”だとしても、お金を得られればいいというwかえではなく、モータースポーツとの関連性という”必然性”が求められる)。
V8ミドシップが復活すれば、短期的に見れば利益と株価は上がるかもしれませんが、喜ぶファンもいる一方、「お金儲けに走った」と見るファンも出てくるかもしれず、何より販売済みのV8ミドシップの価値を下げることになるのかもしれないため、この観点からも「V6ミドシップの廃止、V8ミドシップの復活」はないであろうと考えています。
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今フェラーリに期待されることとは
更に踏み込むならば、296GTB / 296GTSの評価が上がらないのは(いかにパフォーマンスに優れようとも)「それがハイブリッドだから(V8やV6というよりも、電動化されていることが問題である)」だとも考えてよく、これはSF90ストラダーレ / SF90スパイダーと共通する部分でもありますね。
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こういった観点から見ても、フェラーリが安易に(市販車において)V6を切り捨てるとは考えられず、フェラーリが行うべきは「ハイブリッドを認めることが難しい」人たちですらその認識を新たにせざるをえないほどのパラダイムシフトを起こすこと。
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ただ、そのパラダイムシフトをどうすれば引き起こすことができるのかについて有効な解が見つからないというのが今の状況なのかもしれません(スピードやタイム、ル・マンでの優勝がその解ではないことはすでに立証されている)。
そしてそれは他のどの自動車メーカーも答えを導き出すことができていない「難問」なのだと思われますが、フェラーリは常に「過去に頼る」のではなく「技術と情熱をもって未来を切り開く」会社でもあるので、現在の状況についても「テクノロジーをもって打開する」であろうと考えています。
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