| フォルクスワーゲングループとしては、「利益率の高い」ランボルギーニにチップを優先的に回しているのかもしれない |
ただし今後の「エレクトリック時代」になるとその勢力図が多少は変わってくるのかも
さて、世界中でチップ不足が叫ばれる中、ランボルギーニは「1〜9月の累計販売台数が過去最高になった」と発表。
これは非常に驚くべきことだと言えそうですが、納入された台数はトータルで6,902台にも達し、これは昨年同期比で23%増の数字だといい、さらにはコロナウイルスのパンデミック前である2019年の同時期と比較しても6%増となるようですね。
加えて「受注」自体も好調であるとコメントしており、今後の販売にも期待がかかります。
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「現在、ランボルギーニは非常に強い立場にある」
ランボルギーニの会長兼CEOのステファン・ヴィンケルマン氏によると、「ランボルギーニは、V10、V12、スーパーSUVのウルスに至るまで、包括的で魅力的なモデルを揃えており、非常に強い立場にあります。これは、当社の製品ポートフォリオの強さ、このブランドの世界中での継続的な魅力、そして当社のビジネス戦略とディーラーネットワークの強さを証明するものです」とのこと。
加えて、「このロードマップは、2024年の全モデルのハイブリッド化を皮切りに、10年以内に完全電動化された4番目のモデルを発売するというビジョンを含んでいます。一方で、ランボルギーニのエンジンは引き続き注目されています。モータースポーツにインスパイアされたゥラカンSTOの納入がこの夏に開始された一方で、今年の夏に発表された”最後の”アヴェンタドール・ウルティメLP780-4とカウンタックLPI 800-4という2つの限定V12はすでに完売しており、当社の幅広い製品群のリードタイム(納車待ち期間)は約12ヶ月となっています」と続けます。
地域やモデルごとの販売内訳はこうなっている
販売地域についてだと、3つの主要地域(アメリカ、ヨーロッパ・中東・アフリカ=EMEA、アジア太平洋=APAC)では、2021年の最初の9カ月間において、アメリカ大陸だと2020年の同時期に比べて25%増の2,407台、EMEAは17%増の2,622台、APACは2020年の数字に比べて28%増の1,873台となり、全域において販売台数が増加したことがわかります。
なお、リーマンショックやいくつかの世界的・限定的な経済危機以降、現在多くの自動車メーカーでは世界中で(リスクヘッジのため)まんべんなく販売を分散させ、それらを成長させる戦略を取っていますが、ランボルギーニもその例にもれないということですね。
モデル別だとスーパーSUV「ウルス」は、トップセラーモデルとしての地位を維持し(4,085台、25%増)、それに「ウラカン」(2,136台、28%増)が続き、「アヴェンタドール」は計画されたライフサイクルに沿って681台と安定した販売台数を記録しています。
来年はまだアヴェンタドール・ウルティメ、そしてカウンタックLPI800-4のデリバリーがあるものの、それが終了すると(おそらく)2023年まではV12モデルの販売欠損期間が続くことになり、どうやってそれを乗り切るかに注目が集まるところですね。
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参照:Lamborghini