| 正直なところテメラリオのパフォーマンスはレヴエルトを超えるかもしれない |
それにしてもランボルギーニは思い切った構成を採用したものである
さて、ランボルギーニがウラカン後継モデル(LB634/テメラリオ)に搭載するパワートレーンの詳細を公開。
これは新開発の”4リッターV8ツインターボ+ハイブリッド”という構成を持ち、ランボルギーニいわく「V8エンジンそのものは新開発」。
おそらくはル・マン24時間レースに参戦するハイパーカー”SC63”に搭載されるV8エンジンと共通の設計を持つのだと思われ、しかしSC63の排気量は3.8リッター、このウラカン後継スーパーカーでは4リッターだと紹介されているので、後者では「扱いやすさ」を考慮した調整がなされているのだと考えて良さそうです。
なお、ランボルギーニはレヴエルト発表前にも「パワートレーン」「シャシー構造」など部位別に情報を公開しているので、このウラカン後継スーパーカーについても、これから追加での情報公開がなされるのかもしれません。
ウラカン後継スーパーカー「テメラリオ」に搭載されるパワートレーンはこんなスペックを持っている
そこでこの新型4リッターV8ツインターボ+ハイブリッドを見てみると、まずもっとも目を引くのは「10,000rpmのレッドラインを備える」ということ。
さらには「フラットプレーンクランク」「3モーター」「ホットVレイアウトのターボチャージャー」を備えることが明かされており、このV8エンジンに組み合わせられるトランスミッションは8速デュアルクラッチだとされるので、ウラカン後継スーパーカーはその構成的にも「ミニレヴエルト」ということになりそうです。
ちなみにですが、同じ「4リッターV8」といえどもこのV8エンジンはポルシェやベントレー、同じランボルギーニであってもウルスに積まれるものとは根本の設計段階から異なるもので、「完全なるランボルギーニの独自設計」。
これについては以前にランボルギーニ自身が「現在は豊富な資金があるので、ほかブランドとの共有に頼らず、パワートレーンやシャシーについても自前の設計を行うことができる」とコメントしたことからも理解でき、ウラカン後継スーパーカーは「ガヤルドやウラカンのように、アウディR8と共通の設計を持つ」クルマではなく、純粋なランボルギーニの血統のもとに誕生することとなるわけですね。
-
ランボルギーニ「ウラカン後継モデルについて、専用に設計された車体を持つことになります。妥協なしのね。現在は十分な利益があり、R8のような兄弟車は必要ありません」
| やはりスポーツカーメーカーにとって真に必要なのは「開発資金を提供してくれる」実売につながるSUVである | そしてもはや、こういった事情を誰もが理解しているためか、スポーツカーメーカーがSUVを投 ...
続きを見る
設計プロセスの重要な要素は、サウンドを洗練し、新しいパワープラントにユニークで特徴的なキャラクターを与え、ドライバーに比類のない運転体験を提供することでした。新しいV8エンジンの特性は、高回転域で最高に達するクレッシェンドで強化され、音量と周波数成分の点でそのピークがあり、これがフラットプレーンクランクシャフトによってシャーシに伝達される振動と調和して、包括的な感覚体験を生み出します。
Lamborghini
この新型V8エンジンは9,000~9,750rpmで800馬力を発生させますが、現時点で「3モーター」出力については明かされておらず、しかしエンジンとトランスミッションとの間に組み込まれるエレクトリックモーターは最大で148馬力を発生させることがわかっており、これに(出力非公開の)フロントモーターが加わるとなると1,000馬力を超える可能性も出てきます。※出力の小さなモーターであればあえて搭載する意味はない
これらの数値は非常に驚きで、つまりレヴエルト(1,015馬力)と出力面ではほとんど差がなくなるということを意味しており(もしかするとレヴエルトを超えるんじゃないかとすら思われる)、これまでV12モデルと”それ以外”との間に大きな壁を設けてきたランボルギーニらしからぬ行動かもしれません(ただ、最近のランボルギーニではパーツやコンポーネント、デザインをV12モデルとほかモデルとの間でも共有しており、その垣根が取り除かれつつある)。
なお、これまでガヤルドやウラカン(つまりベビーランボ)はフェラーリのV8ミドシップモデル(458イタリアや488GTB、F8トリブートあたり)の対抗馬として存在し、出力や価格についてもそう遠くないクルマであったものの、今回のテメラリオでは大きくそのポジショニングが変わり、フェラーリだとSF90ストラダーレの位置にまで駆け上がることになりそうです。※むろん価格もそのレベルに達する可能性が高い
レヴエルトとどう差別化するすのか、そして今後発表されるであろうシャシー構成、そしてもちろん(発売時でなければ明かされないであろう)車両価格についても気になるところですね。
あわせて読みたい、ランボルギーニ後継スーパーカー関連投稿
-
ランボルギーニ・ウラカン後継スーパーカーはV8エンジンを搭載し8月に発表。800馬力オーバーと言われるもパワートレインの詳細は未だナゾのまま
| おそらくV8エンジンはランボルギーニのル・マン・ハイパーカー、SC63との共用となるだろう | エレクトリックモーターはレヴエルトと同じYASA製、そして少なくともリアに1つ内蔵される可能性が高い ...
続きを見る
-
ランボルギーニ・ウラカン後継モデル「テメラリオ」のエンジン、パワートレーン、デザイン等について分かっていることや噂など。ミニレヴエルトといったスーパーカーになりそうだ
| もちろん、レヴエルト設計時にはどの技術をウラカン後継モデルに派生させるのかを前提に設計がなされているはずである | 実際のところ、一番気になるのはその「価格」ではあるが さて、つい先日はランボルギ ...
続きを見る
-
ランボルギーニが工場拡張用地周辺にてウラカン後継スーパーカー、ウルスPHEVをテスト中。ちょっと「やりすぎた」のか警察も出動【動画】
| おそらくはまず先にウルスPHEV、その後にウラカン後継スーパーカーが発売されることになりそうだ | なかなかウラカン後継スーパーカーの全容が見えてこない さて、おなじみスーパーカー系スパイビデオグ ...
続きを見る
参照:Lamborghini