| けっこううまくインストールした感はある |
ロシアより、日産ステージアにR35 GT-Rの顔面をスワップしてしまったカスタムカーが登場。
正確に言うならば、移植したのはヘッドライトのみで、そのほか(フロントバンパー、フロントリップ、ボンネット等)はGT-R風のパーツを使用しています。
ですが、ヘッドライトとボンネットやフェンダーとのマッチングは(技術的に)見事としかいいようがなく、「うまいことやったな」という印象がありますね。
なお、このフロントマスクに合わせてサイドステップ、リアバンパー、ルーフスポイラーも取り付けられ、ホイールもGT-R風のガンメタリックに、そしてフロントやサイドスポイラーには「GT-R NISMO」風のアクセントも入っています。
日産ステージアはこんなクルマだ
なお、日産ステージアについては(すでに販売終了となっているため)知らない人が多いと思うので、ここでちょっと解説。
初代ステージアは1996年に市場投入がなされており、1997年にはオーテックジャパンがR33スカイラインGT-Rのエンジン、4WDシステム(アテーサ)、マルチリンクリアサスペンションをステージアに移植した「260RS」が発売されたことから「GT-Rワゴン」として話題に。
通常ラインアップの中にも6気筒ターボエンジン+4WDを搭載した「2.5RS FOUR V(230馬力)」が設定されていますが、多くのパーツをスカイラインと共有していたためにチューニングパーツが非常に豊富で、多くのファンを獲得したクルマ。
レガシィ・ツーリングワゴンと双璧をなす「ハイパフォーマンスワゴン」としてのポジションを確立していますが、ワゴンながらもドアが「サッシュレス(ウインドウの枠がない)」だったこともスタイリッシュに映り、高く評価されたポイントだったのだと思われます。
当時相当に売れた車種のひとつだと記憶していますが、「GT-Rワゴン」と言われた割に「GT-Rの顔面スワップ」「GT-R風カスタム」は主流とならず、ステージアに乗っていた人たちは「ステージアらしさ」を貫いていたように思われます(GT-Rへのコンプレックスからステージアを選んだのではない)。
その後2001年にはフルモデルチェンジを迎えることになり、しかしその性格やデザインはすっかり丸くなってしまい、多くの「初代ステージアファン」をがっかりさせることに。
そして3代目を迎えることなく2007年にステージアの名は消滅し、今に至るまで後継モデルは発売されず。
現在日本国内ではワゴン人気が高くはなく、、日産が重視する北米市場においてもワゴンは不人気。
しかもその「小さい」ワゴン市場のほとんどをスバルが占めているので、そこへ参入しようと日産が考えるはずもなく、なんらかのブームが変わらないことには「ステージア復活はない」と考えて良さそうですね。
スバルは北米ワゴン市場にて”85.7%”ものシェアを持っていた!残り14.3%をアウディ、ボルボなど欧州勢が取り合う中で余裕の販売を見せる
今回ロシアにて販売されている「R35 GT-R風ステージア」は2代目ステージアをベースにしており、グレードは不明ではあるものの、エンジンは2.5リッター6気筒ターボ、出力は280馬力。
販売価格は邦貨換算にておよそ190万円ほどですが、その性能(4WDで280馬力!)、そして顔面のユニークさを考えると「高い買い物」ではないのかも。
ちなみに内装にもカスタムの手が及び、インテリアカラーはタンとブラックとのツートン。
日本にはこのカラーの組み合わせはなかったと記憶しており、もしかすると「張り替えた」可能性もあって、しかしピラー内張りやサンバイザー、グリップ、シートベルトまで「タン」なので、最初からこのカラーだったと考えるのが妥当かも(そこまでコストを投じて内装張り替えを行うとは思えない)。
ちなみにシートはレカロで、これは「あとから」装着してインテリアカラー同色に張り替えたのかも。
ラゲッジスペースにはウーファーがインストールされていますが、こちらもインテリアカラーと完全にマッチした仕様です(これを見ると、内装全張替えを敢行したような気もする・・・)。
VIA:Auto.ru