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フォードCEOが半年間シャオミSU7を運転し、「手放したくない」と語る。「通常は他社製品を褒めないのですが、このクルマは本当に素晴らしいと認めざるをえません」

フォードCEOが半年間シャオミSU7を運転し、「手放したくない」と語る。「通常は他社製品を褒めないのですが、このクルマは本当に素晴らしいと認めざるをえません」

Image:Xiaomi

| 最近になって中国車の素晴らしさを方々で聞くようになったが、本当にいいクルマを作るメーカーが増えてきたようだ |

それはほかのジャンルでも中国製品が市場を支配していることでも明らかである

さて、実際に中国を訪問し現地にて中国車を運転した後「(中国車は)我々よりも先に行っている」という現実を突きつけられたというフォードCEO、ジム・ファーリー氏。

なんと同氏は日常の足としてこの半年「シャオミSU7」をドライブしており、「非常に素晴らしい」「手放したくない」とコメント。

これはポッドキャスト「Fully Charged」のホスト、ロバート・ルウェリン氏に対して熱く語ったもので、このクルマを非常に気に入っていることが判明しています。

BYD
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フォードCEOは高い熱量にてシャオミSU7を語る

このシャオミSU7は現在中国のみでしか販売されておらず、よってジム・ファーリーCEOがどうやって手に入れたのか、そしてどうやって登録したのかは不明ではありますが、「半年」というと発売されてすぐに入手したということになり、しかしSU7は当初かなりの納車待ち期間があったため、直接シャオミとの交渉を行うことによって手に入れたのかもしれません。

ただ、このシャオミSU7はフォードが評価のために中国から運び込んだ個体であることについて明かされており、そしてこの評価についてはCEO自らが担当している、ということになりそうですね。

「競争相手についてあまり話したくはないんですが、私はシャオミを運転しています。上海からシカゴに1台を空輸して、6ヶ月間運転しているのですが、手放したくないですね。これは本当に素晴らしいクルマです。月に1万台から2万台売れていて、6ヶ月先まで売り切れ状態です。」

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なお、将来の戦略を立てるに際し、ライバルを正しく評価することが必要不可欠となりますが、ほとんどすべての自動車メーカーは中国を「過小評価」してきたというのが実情で、というのも「ここまで早く成長するとは」考えていなかったからなのかもしれません(アジア及びアジア人軽視の姿勢が背景にあるのかもしれない)。

そして現在に至っても中国の自動車メーカーの優位性を正確に把握していないケースがあり、それは多くの自動車メーカーが「中国市場を理解したクルマづくりを行おうとしない」ことからも見て取れます(プライドが邪魔しているのかもしれない)。

ただしフォードは比較的正しく中国の自動車メーカーを見積もっており、実際にジム・ファーレイCEOは中国車に対し「存在的驚異である」と述べ、すでに立案したEVに関する計画の一部を破棄して「中国車に対抗できる安価なクルマを開発している」と発表した数少ない自動車メーカーの一つであり、つまりはそうとうに中国に対して警戒している、ということになりそうですね(ステランティスも中国に対して強い懸念を持っているが、関税等の施策に助けを求めており根本的な解決策、つまり商品力の強化を図る様子が見えない)。

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