プリウスはいいクルマだが、そのドライバーの評判はよろしくない
トヨタ・プリウスによる暴走事故が発生し、犠牲者が出てしまったことが世間を賑わせていますが、ネット上で問題となっているのが「そのクルマがプリウス」ということ。
プリウスはかねてより「プリウスミサイル」と呼ばれるほど暴走かつ危険な行為が多いことでも知られます。
一部ではプリウスそのものが事故の遠因ではないかと見られているようですが、トヨタの株価は事故前日の終値である6,982円から、事故当日の終値6,977円という「小幅下落」となっており、投資家心理としては「プリウスは関係ない」と見る向きが多いようですね(クルマではなくドライバーに問題があると見ている)。
なお、IT mediaでは今回の事故を受けて「なぜ「プリウス」はボコボコに叩かれるのか 「暴走老人」のアイコンになる日」という記事を公開。
その内容は納得性の高いもので、おおまかな内容を紹介したいと思います。
プリウスのシフトレバーには問題がある
まず記事ではプリウスのシフト操作が独特であるということを指摘。
プリウスのシフトレバーは、「シフトレバーというよりは”ジョイスティック”」といった形状を持っており、この操作がわかりにくいことが事故につながっている可能性に触れています。
現在各メーカーは独自のデザイン、そして先進性をアピールするために独自のインターフェースを取り入れる傾向にありますが、あまりに行き過ぎると一般性を欠き、とっさの操作ができなかったり、パニックになるとどうして良いかわからなくなる、ということは十分に想像ができますね(腕時計でも、”狂わない”ということをアピールするためにリュウズがない製品があったが、アレは使いにくかった)。
プリウスは絶対数が多い
プリウスは毎月公表される販売台数においても、つねにベスト3に入る人気モデルで、しかもこの状態が長く続いているために累計販売台数が多く、そのため「事故を起こすクルマの中にプリウスが含まれる可能性が高い」ことも指摘。
たしかにこれは論理的ですが、ここ最近売れているトヨタ・アクア、ホンダN-BOX、日産ノートでは、プリウスに見られるような「バッシング」は発生しておらず、それを考えるとやはりプリウスには特別な要因があるのかも。
プリウスのユーザーは高齢者が多い
そしてプリウスの「特別な要因」として、記事では「プリウスのオーナーは、60代以上が多い」ということを挙げています。
これは非常に重要なことで、NEXCO東日本のアンケート結果を示し、これは65才以上の高齢ドライバーの80%以上が「運転に自信あり」と答え、かつ年齢が高くなればなるほどこの傾向が増す、というもの。
つまり、よく聞く「若いモンにはまだまだ負けん」「自分は十分な経験がある」ということから来る傲慢さ、聞く耳を持たない「老害」がこの背景にあるということですが、傲慢な老人が操る、しかも操作系がわかりにくいプリウスが事故を起こし、こういった傾向が「プリウスバッシング」につながっている、という結論となっています。
プリウスのドライバーはマナーがよろしくない?
これについてぼくは「そのとおりなんだろうな」と考えていますが、いくつか補足しておきたいことも。
上で述べたように、「数が売れているクルマ」でもバッシングの対象にならないものがあり、しかしプリウスはバッシングの対象になりやすいわけですが、それは「プリウスのドライバーのマナーの悪さ」。
道路を走っていても、暴走や割り込みをするクルマの車種はなぜか集約されていて、プリウスもそのひとつ。
後ろからすっ飛ばしてきて、「自分の前に割り込むんだろうな」と思ったら案の定割り込むのもプリウスであり、先行車に張り付いてあおるのもやはりプリウスが多い模様。
つまり「たぶんやるだろう」というマナーの悪い運転を期待通り(?)やってくれるのがプリウスである、とも考えています。
もちろんこれは「プリウスだから」という短絡的な偏見ではなく、実際にマナーの悪いクルマもプリウスだけでなく、すべからくプリウスがそうだというわけではありませんが、プリウスにおいてこれらが目につくのは事実であり、だからこそ世間には「プリウスミサイル」なる言葉も生まれるのかもしれません(こう考えているのはぼくだけではない、ということ)。
そして疑問なのは「なんでプリウスにこの傾向が強いのか」。
そういった傾向のある人がプリウスを選ぶのか、プリウスに乗るとそういった傾向が芽生えたり助長されるのかどうかはわかりませんが、ぼくは前者だと考えていて、「人がクルマを選んでいるようで、実はクルマが人を選んでいる」のかもしれない、と考えたりもします(プリウスによって選ばれし者)。
なお、暴走傾向について、もうひとつぼくの考えていることを付け加えるならば、「馬力の割に価格が安い」クルマを選ぶ人は暴走傾向が強い(もちろんすべてではない)」ように思います。
逆に、「馬力の割に価格が高い」クルマを選ぶ人は暴走傾向が低いんじゃないか(もちろんこれも全てではない)、とも認識しているわけですね。