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新しい燃費・排ガス計測方法「WLTP」はやっかいだ!メルセデスAMG ONEがこれをクリアできず販売先送り。VWやポルシェでもパワーダウンを余儀なくされるクルマが登場

| ただしメルセデスAMGはこれをクリアするための「大きな進歩を実現させた」とコメント |

欧州は環境規制をWLTP(Worldwide harmonized Light vehicles Test Procedure=乗用車等の国際調和排出ガス・燃費試験法)に基づくものへと切り替えていますが、これは「より実際の走行状態に近い」計測方法を採用したもの。

これによって欧州では販売できないクルマ、一時的に販売を停止するクルマ、そしてパワーダウンを余儀なくされるクルマなど多数が出現。

BMW M3はこれによって欧州での販売が中止され、フォルクスワーゲン・ゴルフRやポルシェ・マカンの欧州仕様は「パワーダウン」して販売されるという事態となっています。

我が道を行くアメリカは早々にWLTP導入組から離脱

このWLTPについて、北米はこれを採用しないことを表明しているために「フルパワー」での販売が可能となっていて、同じエンジンを積む同一のクルマでも「欧州と北米でスペックが異なる」ものも出現。

なお日本は燃費計測・表示についてJC08からWLTPへと切り替えていますが、排ガスについてはさほど規制をきつくしていないためか(詳しくは不明)北米同様のフルパワーで販売されることが多いようです。

そして、このWLTPの影響はスーパーカーやハイパーカーなど少量生産のクルマにも及ぶことになり、ランボルギーニも「このままだとパワーアップどころか、パワーを維持することも困難」と述べるほど。

そしてその影響はメルセデスAMGのハイパーカー「ONE」にも及んでいて、今回メルセデスAMGが「WLTP対応のためにAMG ONEの生産が遅れる」と発表。

メルセデスAMG ONEは2017年のフランクフルトモーターショーにて発表された「F1由来のパワートレーンを搭載する1000馬力オーバーの」ハイパーカーですが、欧州がWLTPに基づき導入した排ガス規制の条件をクリアできないことがその理由。

ちなみにメルセデスAMG ONEはF1のエンジン(1.6リッター4気筒ターボ)をそのまま搭載しているために実用回転数が非常に高く、アイドリング自体が「4000〜5000回転」というのが当初のスペック。
ただしこの状態では「排ガス垂れ流し」なのでアイドリングを低くする方法を検討されていたものの、それでも「まだ規制をクリアできない」ということになりそうです。

ただしAMG ONEは強力なモーターを積むハイブリッドカーでもあり、モーターによる走行可能距離を長くしたり、実用域におけるモーターのアシストを強化することによって「何とかなるんじゃないか」とは考えているのですが、そんなことは当然メルセデスAMGは試していて、つまり「どうにもならなかった」ということなのかもしれません。※ただしメルセデスAMGはこれをクリアする方法を見つけた、ともコメントしている

Source: Autocar

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