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| 日本とアメリカ両方でランクインしているのはカローラとRAV4のみ |
さて、米Forbsによると、2020年のアメリカ自動車市場にて「もっとも売れた25台」のうち、じつに14台が日本車であった、とのこと。
この傾向については近年とくに顕著になってきており、そう大きな驚きはないものの、むしろ驚かされるのは「売れているクルマがトラックとSUV、セダンしかない」ということ。
これはコンパクトカーやミニバンが上位を占める日本とは全く異なる傾向だと言えますが、ここでその内容を見てみましょう。
アメリカではこんな車が売れている
そして以下がアメリカで売れているクルマの上位25台。
アメリカで売れているクルマTOP25
- フォードFシリーズ(トラック)・・・787,422台
- シボレー・シルバラード(トラック)・・・586,675台
- ラム・ピックアップ(トラック)・・・563,676台
- トヨタRAV4(SUV)・・・430,387台
- ホンダCR-V(SUV)・・・333,502台
- トヨタ・カムリ(セダン)・・・294,348台
- シボレー・イキノクス(SUV)・・・270,994台
- ホンダ・シビック(セダン/クーペ)・・・261,225台
- GMCシエラ(トラック)・・・253,016台
- トヨタ・タコマ(トラック)・・・238,806
- トヨタ・カローラ(セダン/ハッチバック)・・・237,178台
- 日産ローグ(SUV)・・・227,935台
- フォード・エクスプローラー(SUV)・・・226,217台
- トヨタ・ハイランダー(SUV)・・・212,276台
- ジープ・グランドチェロキー(SUV)・・・209,786台
- ジープ・ラングラー(SUV)・・・201,131台
- ホンダ・アコード(セダン)・・・199,458台
- フォード・エスケープ(SUV)・・・178,496台
- スバル・フォレスター(SUV)・・・176,996台
- スバル・アウトバック(SUV)・・・153,294台
- マツダCX-5(SUV)・・・146,420台
- 日産アルティマ(セダン)・・・137,998台
- ジープ・チェロキー(SUV)・・・135,855台
- フォード・トランジット(商用バン)・・・131,556台
- トヨタ4ランナー(SUV)・・・129,052台
ウワサには聞いていたが、ここまでトラックが売れているとは
トップ3がトラックというのはちょっと驚きではあるものの、フォーブスの計算では、フォードFシリーズは「1分に1.5台以上売れている計算」となるのだそう。※ホンダ・シビックは1日に715台売れている
これを見ると見事に「トラックとSUVとセダンしかない」のがよくわかり、テスラやリヴィアン等のEVメーカーがトラックを発売しようということも、そしてハマーEVがピックアップトラックボディを選択したのも頷けますね(ただ、トラックに乗る人は燃費をあまり気にしないように思えるので、トラックとEVとの相性は必ずしもいいとは言えないかもしれない)。

日本の2020年はこういったクルマが売れていた
そして日本で売れたのはこういったクルマ。
注意ポイント
- トヨタ・ヤリス・・・151,766台
- トヨタ・ライズ・・・126,038台
- トヨタ・カローラ・・・118,276台
- ホンダ・フィット・・・98,210台
- トヨタ・アルファード・・・90,748台
- トヨタ・ルーミー・・・87,242台
- ホンダ・フリード・・・76,283台
- トヨタ・シエンタ・・・72,689台
- 日産ノート・・・72,205台
- トヨタ・ヴォクシー・・・69,517台
- 日産セレナ・・・68,648台
- トヨタ・プリウス・・・67,297台
- トヨタ・ハリアー・・・66,067台
- トヨタ・アクア・・・59,548台
- トヨタRAV4・・・54,848台
- トヨタ・ノア・・・45,434台
- スズキ・ソリオ・・・40,342台
- スバル・インプレッサ・・・36,658台
- トヨタ・タンク・・・35,591台
- ホンダ・ステップワゴン・・・34,441台
- トヨタC-HR・・・33,676台
- トヨタ・パッソ・・・32,968台
- ホンダ・ヴェゼル・・・32,931台
- ダイハツ・ロッキー31,153台
- マツダ MZDA2・・・28,368台
日本とアメリカとの売れ筋はぜんぜん違う
こうやって見ると、アメリカの売れ筋と日本の売れ筋とは「まったく違う」ということもわかり、やはり日本では「コンパクトカー、ミニバン、そしてSUV」。
ただしこのランキングには軽自動車が入っていないので、ここに軽を含めるとさらに「日本独特」の構成となるのは間違いのないところ。
ざっと見ると、日米療法でランクインしているのは「カローラ」「RAV4」くらいですが、カローラについてはアメリカの場合は「セダンがメイン」、日本だと「ハッチバックがメイン」ということになりそうですね。
加えて「台数」においても大きな差異があり、「アメリカの25位と、日本の2位との台数が同じくらい」。
この状況を見ても、自動車メーカー各社とも日本市場を重視しなくなっていたり、フォードなどアメリカの自動車メーカーが日本から撤退してゆくこともよくわかります。
さらにアメリカでは相当数のセダンが売れているということもわかり、かつ中国での売れ筋は「SUVとセダン」だとも報じられているので、「セダンが死に筋」なのは日本くらいなのかもしれません。
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参照:Forbs, Car and Driver
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