| ただし、今のところはもうひとつ”ふっきれてない” |
さて、三菱がアウトランダーをフルモデルチェンジし、米国、カナダ、そしてプエルトリコにて発売(この微妙な販売地域設定の理由は謎)。
三菱によれば、新型アウトランダーの特徴は「力強く、存在感のあるスタイリング」「安心安全な走行性能」「上質な室内空間」の3つにあり、北米での販売開始を皮切りに、グローバルでの成長につなげたいとも語っています。
デザインコンセプトは「ボールドストライド」
この新型アウトランダーのデザインコンセプトは「ボールドストライド」だといい、これは力強さや頼もしさを視覚化したもの。
これはデリカD:5以降の三菱車でも感じられるものですが、押しが強いだけではなく、先進性やスタイリッシュさも持ち合わせているように思えます。
フロントはもちろんダイナミックシールド、そしてサイドだと張り出したフェンダー、リアでは水平基調のテールランプ採用によってワイド感や安定感が演出されているようですね。
ボディカラーは「ダイヤモンド」
そしてぼくが「おっ」と思ったのがボディカラー。
三菱はこれまでも独自の高輝度塗装として「ダイヤモンド」を設定していますが、今回「第三の」ダイヤモンドとしてブラックダイヤモンドを追加。
三菱のエンブレムは御存知の通り「スリーダイヤモンド」と呼ばれており、ついに三菱が「ダイヤモンド」の積極活用を開始したか、と考えたわけですね。
インテリアは上質さを追求
新型アウトランダーのインテリアにおけるコンセプトは「上質な室内空間」だといい、これはエクステリア同様に水平基調。
これによって広さを演出しているということになりますが、これは最近の自動車業界における一つのトレンド。
少し前までは「囲まれ感」が強調されていたように記憶していますが、SUVが流行りだした頃から「広さ」をアピールする方向にシフトしているようにも感じます。
なお、ここでもぼくが思ったのは「ステッチがダイヤモンド」ということ。
これはボディカラーとの共通性が見られるところで、しかし単に高級感を表現する手段として三菱がダイヤモンドを用いたのか、それとも三菱の「ダイヤモンド」を意識したのかは不明です。
ただ、内装の他の部分には「ダイヤモンド」が用いられておらず、よってステッチの「ダイヤモンド」とは三菱の”スリーダイヤモンド”とは無関係なのかもしれません。
参考までに、ベントレーもこういった「ひし形(ダイヤモンド)」を積極的に採用するメーカーですが、シートステッチのほか、ヘッドライト内部やコントロールスイッチ、パネル類等にも用いており、デザイン的な統一性を高めています。※下の画像はベントレー
その観点からすると、この新型アウトランダーについては「ダイヤモンドをうまく使い切っていない」とも思われ、せっかくスリーダイヤモンドをエンブレムに持つのであれば、フロントグリル内やヘッドライト内部にも「ダイヤモンドを使用したらいいのに」と思ったり。
ただ、三菱は「3」というところにはこだわりがあるのか、前後スキッドプレートには3つの突起が存在。
しかしこれについても「デザイン上、3つのほうがバランスがいい」と考えたのか、「三菱」とかけたのかは不明。
もう一つ参考までに、マセラティは「3兄弟」によって設立されたためか「3」にこだわる傾向があり、エンブレムも「三叉の銛」、サイドギルも「3つ」。
欧州車の場合、こういった感じでベントレーやマセラティのように、そしてランボルギーニの「六角形」のように、全身そしてディティールでもってそのブランドを主張するという傾向が強く、しかし日本車の場合、三菱に限ったことではありませんが、その傾向が全体的に少ないとも考えています(レクサス除く)。
ちなみに、キアやヒュンダイはグリルやホイール表面にもダイヤモンドを使用しており、三菱にも頑張って欲しいところですね。※下の画像はキアK7
参照:MITSUBISHI