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ランチア・ラリー037の現代版!イタリアのコチビルダーが1台6500万円、37台限定にて「キメラEVO37」を発売すると予告

2021/04/24

ランチア・ラリー037の現代版!イタリアのコチビルダーが1台6500万円、37台限定にて「キメラEVO37」を発売すると予告

| ニューストラストス、デルタの復刻に続き、ランチア・ラリー037までも |

さて、ランチア・ストラトスやデルタ等、ヒストリックラリーカーのレストアを得意とする「キメラ・アウトモビリ」社。

今回はなんと1980年代のラリー・キング、ランチア・ラリー037ストラダーレをリメイクすると発表しています。

このクルマは「キメラEVO37」と名付けられた、イチから設計が行われるハードコアなスーパーカーになるといい、さらには当時ランチア037ストラダーレの設計に携わったエンジニアも起用した「オマージュやレプリカを超えた存在」となるようですね。

ランチア・ラリー037はこんなクルマ

ランチア・ラリー037ストラダーレは、1982年にラリー参戦のホモロゲーション取得のため207台のみが製造されており、その特異なルックスが印象的なクルマです(車体の前半分と後ろ半分との違和感がスゴい)。

ベースはランチア・モンテカルロ、設計はレースカーの設計やランボルギーニ初期モデルの設計、最近ではウラカン・スーパートロフェオの設計で知られるジャンパオロ・ダラーラ。

ボディは軽量化のためケブラーにて補強されたグラスファイバー製(デザインはピニンファリーナ)です。

キャビン部分はモンテカルロからの流用ではあるものの、車体前後は鋼管パイプを用いたスペースフレーム構造となっていて、エンジンはミドシップマウント、後輪駆動というレイアウトを持っています。

この後「4WDでないとラリーでは勝てない」時代へと移行したためにその存在感が薄れることになるものの、ランチア・ラリー037ストラダーレは「MRとしては最後のタイトル獲得車」としてその名を轟かせています。

なお、エンジンは2リッター直4スーパーチャージャー205馬力。

ボディサイズは全長3915ミリ、全幅1850ミリ、全高1245ミリで、ストラトスに比べて長くなったとはいえ(ストラトスはホイールベースが短く、高速安定性に欠けていたと言われる)まだまだ短く、幅広な車だと言えます。

なお、ランチア・ラリー037ストラダーレの車体重量はわずか1170キロと非常に軽量。

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キメラEVO37はランチア037ストラダーレに最大限の敬意を払っている

なお、キメラEVO37はランチア・ラリー037ストラダーレの美点をすべて引き継いでおり、軽量コンパクトというところに最大の注意を払った模様(EVO37の車体重量は950kgだとアナウンスされている)。

エンジンは当時と同じ2リッター4気筒(ただしベルト駆動ではなく電動式スーパーチャージャーを内蔵)、出力は550馬力。

この新しいエンジンは、当時ランチアにて、ターボチャージャーおよびスーパーチャージャー付き4気筒ラリーエンジンを開発したエンジニア、クラウディオ・ロンバルディ氏が手がけており、その意味でも、このEVO37は「ランチア・ラリー037ストラダーレの後継モデル」と考えることができそうですね。

フロントだと、ヘッドライトやフロントスポイラーがランチア・ラリー037ストラダーレ風。

Kimera-Lancia-037 (5)

ブリスターフェンダー、ラリーを意識したであろうデザインのホイールも雰囲気を出しています。

Kimera-Lancia-037 (4)

特徴的なCピラーもしっかり再現。

Kimera-Lancia-037 (2)

競技用のほうのランチア・ラリー037、一部のランチア・ラリー037ストラダーレに見られる巨大なリアウイングも。

Kimera-Lancia-037 (3)

キメラ037EVOの価格は6500万円

なお、ランチアはこれまでにもストラトスやデルタなど、数々のアイコニックなクルマを発売しているものの、現在のラインアップはコンパクトカーのみとなっていて、そこは往年のファンからするとちょっと寂しい部分。

そのために「ニューストラトス」や「デルタの現代版」といった企画が出てくるのだと思われ、このキメラEVO37もそうしたうちのひとつということになりそうですね。

キメラでは、EVO37の生産台数を37台に限定しており、その価格を50万ユーロ(日本円で約6500万円)に設定していますが、今後は「インテグラーレ」と名付けた4WDシステムを装着したEVO37が10台のみ製作されることになる、ともアナウンスされています。

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