| 通常では選択できないボディカラーやカラーコンビネーションを持ち「ウイングレス」という特別仕様 |
アウディTTの将来は不透明、このまま消滅という説も
さて、アウディは北米市場でTTファミリーを段階的に販売終了としていますが、今回はTTRSもついに(2022年のモデルイヤーをもって)終了することに。
そして同社は最終限定版として「アウディTTRS ヘリテージエディション」を販売するとも発表し、その仕様についても公開しています。
なお、これらアウディTTRSヘリテージエディションはかつてのアウディ・クワトロへのオマージュとなっていて、設定されるボディカラーはアウディ・クワトロに用意されていたカラーを現代風に解釈したものなのだそう。
ちなみに価格は81450ドル(標準のTTRSは73200ドル)、各ボディカラーともわずか10台しか用意されないといい、つまりは「それくらいの台数しか売れない」ということを意味しているのでしょうね。
アウディTTRS ヘリテージ・エディションはこんな仕様を持っている
そこでこれらアウディTTRSヘリテージ・エディションのカラーコンビネーションを紹介したいと思いますが、こちらは「アルピンホワイト×オーシャンブルーレザー×ダイヤモンドシルバーステッチ」。
ヘリオスブルーメタリック×ダイヤモンドシルバーレザー×オーシャンブルーステッチ。
ストーングレーメタリック×クリムゾンレッドレザー×ジェットグレーステッチ。
ティジアンレッドメタリック、ハバナブラウンレザー、ジェットグレーステッチ。
マラカイトグリーン・メタリック + コニャックブラウンレザー + ブラックステッチ。
この「グリーン」は(近年の)アウディにしては珍しいカラーであり、なかなかにカッコよさそう。
ちなみにこういった渋めのグリーンは、ぼくが現在注目しているカラーでもあり、次に購入するクルマでは(こういったカラーがあれば)積極的に選びたい、と考えています。
ボディカラーの他にも、このアウディTTRS ヘリテージ・エディションには数々のアップグレードが用意され、5本スポークの20インチホイールには2色のアンスラサイト仕上げが施され、ミラーキャップはアルミニウム仕上げ。
リアウイングが取り外されていることも一つの特徴で、ブラックのオーバルパイプを備えたスポーツエグゾースト与えられるなど、通常のTTRSでは選択できない組み合わせが採用されているようですね。
エンジンについては「標準の」TTRSと同じく同じ2.5リッターターボ5気筒を搭載して最高出力394ps(294キロワット)、最大トルク354ポンドフィート(480ニュートン)を発生し、トランスミッションは7速オートマチック、もちろん駆動方式はアウディ自慢の「クワトロ」全輪駆動システム。
アウディTTRS ヘリテージ・エディションのインテリアはこうなっている
そしてこちらがTTRSヘリテージ・エディションのインテリア。
それぞれのボディカラーにマッチしたカラーが組み合わせられていますが、ステアリングホイールやシフトレバーにはアルカンターラが採用されています。
フロアマットにもシートカラーに連動したパイピングが施され、「Heritage Edition」のロゴが入っている、とのこと。
さらにこのロゴには5気筒エンジンの点火順序「1-2-4-5-3」と、クワトロのスクリプトエンブレムが組み込まれているようですね。
なお、ぼくはこれまでに2台のTT(8Jと8S)を乗り継いでいますが、一言でいえば「TTは完璧なクルマ」。
ボディサイズも手頃で燃費もよく、しかもパワーがあって4WD、さらに運動性能も優れており見栄えもするという「ぼくが求める要件を高い次元で満たしている」クルマのひとつです(もしミニの3ドアハッチに4WDがあれば、TTよりも”ぼくにとって”いいクルマになるんじゃないかとは思う)。
ただ、現在のところ存続の危機にさらされていることは間違いなく、このまま行くと「消滅」の可能性が大(エレクトリッククロスオーバーとして復活する可能性もして切れている)。
このまま買えなくなってしまうのも忍びなく、よってTTS(TTRSだとちょっと行き過ぎ)の最終モデルあたりを購入しようかと考えたりもしています。
アウディ・クワトロはこんなクルマ
アウディ・クワトロはポルシェ一族であるフェルディナント・ピエヒ氏が(アウディに移った後)開発したクルマで、当時オフロード車くらいにしか採用されていなかったフルタイム4WDを採用したことが一つの特徴。
1980年に発売され、WRC参戦後は「4WDしか勝てない」という状況を作ることになったクルマでもあり、さらにはその後のアウディの方向性を決定づけたと言っても過言ではなく、モータースポーツ史上、そして自動車史上においても「外すことはできないエポックメイキングなクルマ」でもありますね。
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なお、フェルディナント・ピエヒ氏はなかば強制的な形でポルシェを退社していますが、もしポルシェがフェルディナント・ピエヒ氏をそのままとどまらせていたならば、現在「クワトロ」とはポルシェの駆動方式における代名詞となっていたのかもしれません。
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