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トヨタが「1-2-3ステップ」によるサクセスプランを公表!「これからのトヨタは、今までと違うコンセプトを採用します。ステップ3では、生産性は大幅に向上するでしょう」

2023/04/27

トヨタ

| おそらくトヨタはここから中国市場はじめ、世界中での存在感を失い続けるだろう |

トヨタが成功することを感じさせる材料は今のところどこにも無いように思われる

さて、トヨタは新CEOとして佐藤恒治氏を迎え、つい先日「新体制方針説明会」を開催したところですが、今回はメディア向けイベントにて「以前の体制とは大きく異るトヨタの将来戦略」について(佐藤恒治CEOが)語っており、「2030年までにEVの生産台数と収益性を高める」戦略についても触れています。

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トヨタは3つのステップで利益をあげる

佐藤恒治CEOによれば「これからのトヨタは、今までとは違うコンセプトを採用します。3つのステップで利益向上を目指し、ステップ3のタイミングでは、生産性は大幅に向上するでしょう」。

トヨタは現在、新計画の第1段階つまりステップ1に入っており、第2段階(ステップ2)は2026年頃、最終的な取り組み(ステップ3)は2030年までに実施する予定だといい、2025年までに全世界で約150万台、2030年までに約350万台のEVを生産することを目指していますが、生産台数が増えることによる生産性の向上とスケールメリットは(製造原価と)販売価格の低下を意味し、さらなる販売台数の増加につながるともコメントしています。

トヨタ

そこでトヨタの言う3つのステップについて見てみると、上述の通り今は「ステップ1」の真っ最中。

ただしこれは佐藤恒治氏がCEOに就任する以前から行われていたことで、つまり「bZブランドの展開」を指しています。

トヨタは新しくbZ=ビヨンド・ゼロブランドを立ち上げるに際して新プラットフォーム「E-TNGA」を開発し、これを採用したEVを200万台販売する予定であったものの、実際のところ全くと行っていいほど売れず、佐藤恒治CEOはこれを「成功したとは言い難く、トヨタにとって勉強の場であったと」と認め、そして「このEVの問題は、トヨタが目を覚ますために必要なことだった」とも。

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現在トヨタは「ステップ2」に差し掛かる

そしてこのステップ1の手痛い失敗がステップ2への移行へとトヨタを駆り立てることになり、これは以前から報じられている「E-TNGAを(コストを回収することを諦めて)捨て、価格競争力のあるプラットフォームを作る」という計画です。

これについて佐藤恒治CEOは「製品の魅力と商品力を向上させるため、迅速な改善・改良を行うつもりです。そして、それを加速度的に行っていく」とコメント。

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佐藤恒治CEOが計画する「ステップ2」に移ると、トヨタのソフトウェア部門が開発している自動車用オペレーティングシステム「Arene」を車体と統合することになりますが、これは「クルマを開発し、それを制御するソフトウエアを付与してゆく」という方式から「まずはソフトウエアを開発し、それを動かすためのハードを開発する」という手法へと移行することを計画しているものと思われます(つまり、従来の自動車産業方式から、テスラや中国の自動車メーカーのような方式へと移行する。スマートフォンと同じくソフトウエア=オペレーティングシステムが製品=クルマの性能や機能を決定することになる)。

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ステップ3にてトヨタは利益率を引き上げる

そして佐藤恒治CEOは「ステップ3」をトヨタの計画や努力の集大成であり、「三層ケーキ」のようなものであるとアピール。

トヨタは新しい構造ボディへと移行し、Areneオペレーティングシステムにソフトウェアサービスの更新を重ねることになり、この新しいボディには、スペース、性能、効率を最大化するために再設計された専用EVプラットフォームが搭載され、これで「3層ケーキ」が完成することになりますが、これを可能とするのは現在トヨタがワールドワイドにて販売している1000万台という数字であり、ここから得られる利益、そしてこれをEVに置き換えてゆくことがトヨタの強みだとしています。

これについて佐藤恒治CEOは「1000万台という台数は、すでに存在している。これを基盤に、新しい領域の研究開発への投資を加速させることができる。1000万台は、私たちの最大の強みです」とも語っており、つまりは振興EVメーカーのように資金的な問題を生じさせることはない、と言いたいのかもしれません。

ただ、現在開催されている上海モーターショーでは「EV一色」となっていて、そこでトヨタの存在感は非常に希薄な状態だといい、中国市場でその存在感を失うようなことになれば、そもそものベースである「1000万台」そのものを守ることすら難しくなる可能性も。

ぼくとしては、現在の(目を覚ましたという)トヨタの予測すら「楽観的に過ぎる」と捉えていて、EVにて先行するフォルクスワーゲンそしてステランティス、ルノーすら中国車の欧州進出を警戒し、かつ中国市場にて存在感を失いつつある今、トヨタが1000万台をキープできる保証はどこにもない、と考えています。

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参照:Automotive News

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