| 以前にも同様の内容について語っており、よほど「テスラに裏切られた」という想いが強いのだろう |
テスラのやることなすこと、常に逆風が吹き荒れる
さて、現在様々な論争を呼んでいるテスラの自動運転システムですが、今回はアップルコンピューターの共同設立者、スティーブ・ウォズニアックがテスラの自動運転に対して批判的な意見を投げかけ「”あなたを殺そうとする”AIの研究を支持したければテスラのクルマを買うといい」とコメントして大きな話題に。
これまでにもテスラの自動運転システム、オートパイロットあるいはFSD(フルセルフドライビング)については多くの著名人が批判を行なっており、しかしスティーブ・ウォズニアックの影響力はさすがに大きく、これが各方面へと波紋を広げているわけですね。
スティーブ・ウォズニアックがテスラを批判するのははじめてではない
なお、スティーブ・ウォズニアックがテスラを批判するのはこれがはじめてではなく、2019年頃にも「テスラのクルマは好きだが、イーロン・マスクを信じることができなくなった」と語っています。
そして今回のコメントについてもおおよそ似た内容となっており、スティーブ・ウォズニアックはCNNの番組「ディス・モーニング」に出演し、司会のケイトリン・コリンズから、テスラCEOのイーロン・マスクと話すことがあるかどうかを尋ねられたところ、スティーブ・ウォズニアックは「実際に会ったことはないが、テスラが電気自動車を普及させたことには感心している」と(まずは)述べています。
ただ、スティーブ・ウォズニアックは続けて「テスラの主張する自動運転システムにつき、その実現性については疑問があると述べ、当初はテスラを信じていたものの、その大きな主張を実現する能力への信頼を失ってしまった、とコメント。
さらには「私は彼が言ったことを信じていました。2016年の終わりまでに、クルマがドライバーに頼らず自分で運転してアメリカを横断するという話をね。だが、結局は自律運転での走行は無理だとわかり、大変失望することになったのです」とも。
実際にこの番組の内容は「人工知能(AI)について」
ただ、スティーブ・ウォズニアックが同番組内で主に語ったのはテスラそしてイーロン・マスクについてではなく人工知能(AI)に関してであったといい、このインタビューでは「AIのゴッドファーザー」と呼ばれるジェフリー・ヒントンが、技術のリスクについて話すためにグーグルの仕事を辞めたことを受けて行われたもの。
しかしそこから話がテスラによよび、「私は実際に(イーロン・マスクの主張を)信じたが、それは現実に近いものではなかった。そして少年よ、AIがうまくいかず、多くの主張を鵜呑みにして、あらゆるチャンスにあなたを殺そうとする研究がしたければ、テスラを手に入れなさい」というセリフにつながるわけですね。
実際のところ、テスラのADAS(運転支援)システムが(米)連邦規制当局の調査を受けていることは注目に値し、そしてテスラはレベル2の自律走行システムに関連する事故が最も多い自動車メーカーであり、スティーブ・ウォズニアック氏のコメントに注目が集まるのは「もっとも」かもしれませんね。
スティーブ・ウォズニアックがテスラについて語る動画はこちら
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参照:CNN